1 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 20:27:08.30 ID:VrBpSYE50
提督「ん…………?」パチ

提督「……………」キョロキョロ

提督「………」

提督「………あれ?」

提督(どこだろう、ここ……)

提督(私、昨日は確か……そうだ、寝る前に加賀に一杯お茶をもらって……)

提督(もらって、飲んで……それから………それから……どうしたんだっけ…)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1431516418

引用元: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1431516418/

2 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 20:30:34.36 ID:VrBpSYE50
目を開けてまず飛び込んできたのは、見覚えのない天井だった。普段鎮守府の私室で見ている少し黒ずんだ天井とは違う、真っ白なもの。
まだ夢現と寝ぼけているのかと思い、目を擦ろうとした時にようやく手の違和感に気付く。

「え?」

がちゃり、という金属音。そして動かない手首。

「…………」

もう一度手を動かし、感触を確かめる。疑惑が次第に確信に変わり、脳裏に嫌な光景が過る。願わくば、と考えながら視線を上に向ける。

───予感は的中していた。
ベッドの縁に繋がれた鎖と、それを結ぶ手錠。そこに両手を頭上で交差させられるように拘束されている。
4 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 20:33:34.37 ID:VrBpSYE50
「ふぅー……」

自分を落ち着かせるように、深い息を吐く。
まだ何かされたわけでもない、身体のどこかに異常があったり痛むわけでもない。まずは状況の把握が先だと自分の中でそう結論付ける。

「ここは………」

頭だけを起こし辺りを見渡す。
目の前には天井と同じ、真っ白な壁。視線を横にやると、シンプルな椅子とテーブル、その上にスタンドライト。そして今自分が縛り付けられているベッド。

「………殺風景だなぁ…」

女らしい悪態を吐きながら、もう一度天井に視線を戻す。一通り眺めた室内だったが、なにかが引っかかるような思いに駆られ再度壁に目を向ける。

「あれ……?」

そうだ、窓がない。天窓も例外ではない。
時計すらないこの部屋では時間の知りようがなかった。
6 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 21:06:08.37 ID:VrBpSYE50
段々と意識が鮮明になってくる。朝に弱い提督は、自身の覚醒の遅さから現在時刻がまだ朝のうちであることを確信した。

「………あ」

ここでまたあることに気付く。手錠と同じ重みが足にない。
つまり、足は自由だ。丁寧に掛けられた布団を唯一動かせる足で器用に折り畳むように押し退け、足に何も拘束具が着いていないことを確認する。

「…………」

しかし、足が動かせたところで肝心の手が動かせなければこの部屋を抜け出すことも出来ない。事実上の八方塞がりだった。

「…ふあぁ……」

何か起こったり誰かが来る気配もなく、ただ静寂と時間だけが流れていく。
次第に不安感も薄れていき、持ち前の能天気さからか提督はすでに寝入り始めていた。
7 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 23:16:50.42 ID:VrBpSYE50
どれほどの時間が経っただろうか。
提督は暗闇の中で目を覚ました。

「あ、あれ……?」

目に見えて浮かぶ戸惑いの表情。それもそのはず、先ほどまで自分が起きていた時間は朝だったはずなのに、もう部屋が真っ暗になっていたからだった。
いくらロングスリーパーといえど、朝から夜まで寝たことなど一度もなかった。単純に本当に夜まで眠ってしまっていたのか、それともこの部屋が光の届かない場所にあるということを示しているのか。
それを知る術は提督にはなかった。

「………うぅ……」

長い間寝ていたとはいえ、結構な時間をこの部屋で一人で過ごしていた提督。見知らぬ場所で、誰も来てくれない。そう考えるだけで心にずんずんと不安が募る。耐え難い孤独感に大声すら出そうとした、その時だった。
8 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 00:28:14.98 ID:ucNYV50m0
暗闇でよく見えないが、ドアノブを捻る音が聞こえた。その後すぐドアの閉まる音と、鍵のかけられる音。
ゆらっと影が揺れ、歩み寄って来るのが見える。警戒から身体が強張り、また手錠が音を立てて震える。

「あら。目が覚めた?」

「え………?」

聞こえたのは、意外な声だった。

「か、加賀……??」

やっと暗闇に目が慣れ、顔が見える距離まで近付いてくる。
間違いない、加賀だ。聞き慣れた穏やかな声、見慣れた優しい目に思わず安心して自然に表情が綻ぶ。

「あ…よ、よかった…」

「よかったって、なにが?」

「いや、もし知らない人にこんなところに連れて来られてたらって思うと…」

「……そう」

目線を逸らし、抑揚のない声で呟く。その表情は提督には少し悲しげに見えた。
9 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 00:43:12.57 ID:ucNYV50m0
「ねえ加賀、もしかして私をここに連れて来たのって加賀なの?」

「ええ」

「じゃあこれ、外して欲しいんだけど…」

今すぐにでも、と言わんばかりに手錠を鳴らしてアピールをする。
が、加賀は何も言わずにただ提督の目を見つめるだけ。

「………加賀?」

「……それは出来ないわ」

「え?」

予想外の返答。思わず素っ頓狂な声を挙げてしまう。驚きに目をぱちくりさせているうちに、加賀は膝をベッドに乗せ、四つん這いで覆い被さるように手を顔の横に立てる。

「ちょ…か、加賀…?どうしたの…?」

押し倒されているような体勢に、無意識に脚を擦り寄せながら尋ねる。

「………綺麗な目」

「え?目?」

「可愛い……」

そう囁かれ、手を握られるや否や

「んんっ……!!?」

唐突に唇を奪われた。
10 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 00:43:44.21 ID:ucNYV50m0
ねりゅう
18 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 18:12:28.47 ID:ucNYV50m0
全く想定していなかった出来事に、反射的に身体を跳ねさせるが手錠がかかっているため、ただ手首に鈍い痛みだけが走る。
抵抗すら叶わず、くぐもった声を挙げることしか出来ない。加賀が唇を離し、二人の間に糸が生まれる頃にはすでに提督は羞恥心で顔を真っ赤に染めていた。

「っは…はぁ……はぁ……」

「うぁ………あ、うぅ…」

お互いの吐息を吸い合うほどの距離。加賀は先ほどとは違って腕を押さえつけるように体重をかけ、じっと目を見つめ続けている。

「……っ……」

沈黙に耐え切れずに、顔を背けながら消え入るような声で呟く。

「……どうして…?」

「ずっと、見ていたわ」

間髪入れずに、加賀はいつもの無表情で答える。
19 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 19:11:21.65 ID:ucNYV50m0
淡々とした口調で、加賀は続ける。

「ずっと見ていた……真面目なあなたも、優しいあなたも、笑顔のあなたも」

そう言葉を紡ぐ度に、肩を押さえる手に力が入り始める。

「全部見ていたわ……他の子と楽しそうにしているあなたも、言い寄られても満更でもなさそうな態度を取るあなたも……誰にでも、その笑顔を見せるあなたを」

「痛っ……!」

声に怒気が孕み始めると同時に、肩と手を押さえつける両手の指の力が肌に食い込むほどに強くなる。

「ずっと………ずっと、ずっと、ずっと、ずっとずっとずっとずっと、あなただけを見ていた」

「い、痛いよ、加賀……」

「…………ごめんなさい」

そう言いながら一瞬瞳を伏せ、手を離す。しかし提督の上から退く素振りは見せなかった。
21 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 20:12:42.07 ID:ucNYV50m0
「もうやめてよ、加賀……こんなの間違ってるよ…」

心の底から振り絞るような声で呼び掛ける。が、それも無意味だった。

「………今さら戻る気なんてないわ」

吐き棄てるように言いながら、淡い黄色と白が交差するチェック柄のパジャマのボタンに指をかける。

「っ………分かってるの!?こんな事をしていたら、憲兵に見つかって壊れてるってみなされて大本営で解体されるんだよ!?」

目尻に大粒の涙を湛えながら、説得するように大声を挙げる。それは理不尽な目に遭っている怒りなどではなく、加賀の身を案ずる心配と懸念からだった。

「そう知りながら選んだ道だから」

それでも加賀は止まらない。下から順に、テンポよくボタンを外していく。肌蹴たパジャマの隙間からは、すでに臍が覗いている。

「こんなの、おかしいよ……」

ついには涙を流し、自分ではどうすることも出来ないもどかしさに唇を噛み締める。
22 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 20:13:29.35 ID:ucNYV50m0
ごはんたべりゅうううううう
25 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 22:23:28.97 ID:ucNYV50m0
人の金で食う寿司はめっちゃ美味かったずい
28 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/15(金) 00:48:44.27 ID:8LRfF7t/0
「………ふふっ」

「ひっ……!」

開いた腹部の裾から、少し冷えた手が侵入してくる。先ほど抵抗しようと暴れたせいか、熱くなった身体とのギャップに思わず声を挙げてしまう。

「綺麗ね…ずっと、こうしたかったわ…」

「んぁ…は、ぅ…」

お腹を滑るように優しく繰り返し撫でられ、くすぐったいような感触に声とも吐息ともとれるものを漏らす。

「あっ……!?」

不意にへそ周りを指先でなぞられ、反射的に全身をびくつかせてしまう。その反応を見ていじらしく口元を曲げる加賀の息は心なしか荒くなっているように感じられた。

「やぁ、んっ…」

ただ身体をまさぐられているだけなのに、面白いように敏感に反応してしまう。提督は、普段瑞鳳にしていたことに心から謝罪した。
29 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/15(金) 19:01:43.47 ID:Wao9rX82O
程なくして、再び残りのボタンを外していく。左手はお腹を撫で続けたまま、片手で器用に。
襟元までボタンを外すと、服の裾から脇腹にかけるように両手を入れて同時にゆっくりと開く。

「ぁ……」

昼は黒い軍服、夜は少女じみたパジャマの下に隠されていた乳房が露わになる。仰向けになりながらもそのハリは良く、つんと上を向いている。年相応に育ちきったそれは形も良く、サイズは推定でもFはあるだろう。
食い入るようにそれを見つめる加賀。

「み、見ないで……」

耳まで真っ赤にしながら、せめてもの抗議をするがまるで聞き入れてくれる気配はない。
不意に手を伸ばされ、胸を触られると思い身体を強張らせる。
が、手を伸ばした先は肩と・だった。
30 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/15(金) 19:02:41.73 ID:Wao9rX82O
肩と・って書いたらほおが点になったんですけどなんなんですかね(半ギレ)
32 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/15(金) 20:18:08.54 ID:/0MjVPgkO
「え……?」

肩先から、フェザータッチでゆっくりと腕のラインをなぞられる。上は母親が我が子を慈しむような優しい手つきで、顎先を持ち上げるように摩っていく。

「……んぅ……」

身体を触られているのに、心の底からじわりと沁み出すような暖かさを感じる。
そうだ、前に本で読んだことがある。女性はまず、心で気持ち良くなって次に身体で気持ち良くなる、と。
所謂、スローセックスというものだった。それの手順がこうなのだろうか。回らない思考で朧げに思い出す。

「ふう、っ、ん…」

暖かい。心臓ごと熱を持ったような暖かさが身体中に沁み出していく。元々、加賀に対して嫌悪感などというものはまるでなかった。が、拘束され、何をされるのか分からないという恐怖心があったためか拒絶しようとしていたのかもしれない。
現に今、その恐怖心を溶かすような優しい愛撫に身体は火照り始めていた。
33 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/15(金) 20:19:17.13 ID:/0MjVPgkO
そうです、頬です
これほほで変換しないと出ないんですね…
おしごとすりゅう…
35 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/16(土) 21:05:25.50 ID:4SHHDRjYO
しかし、それでもまだ性感帯には触れない。あくまで弱くない部分だけを撫でたり、髪に指を通して梳いたりされるだけ。
提督の声に甘い色が混じり始めても、手を握りながら頬をさする。

「はぁ……はぁ……」

次第に提督の表情は、緊張に張り詰めた固いものからより強い快感を求める、懇願めいた女の顔へと変わっていく。

「………っ…!」

いつもの、あのあどけない笑顔を見せる彼女が。
いつもの、子供のようにはしゃぐ彼女が。
いつもの、愛おしい彼女が。
誰にも見せない、雌の表情を私に見せている。
その事実だけで加賀の理性は吹き飛ぶ。悪魔に取り憑かれたような欲望に身を任せ、その柔らかい唇を奪い、舌を捩込む。

「んんっ……!!」

情欲だけが先走りしないように、心で身体を制御しつつ、優しく、優しく口内を蹂躙していく。
36 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/16(土) 21:26:39.51 ID:4SHHDRjYO
「はぁ…好き、好き、好き、大好き……んっ…」

軽く啄むようなバードキス。唇を離しては愛を囁き、また重ねる。続けて唇に舌を這わせ、下唇を甘噛みする。キスだけでも、声を漏らすほど反応しているのがよく分かる。
もう一度、厭らしく音を立てながら舌を啄む。唇で舌先を咥え込み、舌で舌先を転がすように絡める。

「やぁ、あ、う、んっ」

僅かに残る理性で、せめてもの抵抗をしようと舌を押し退けようとする。だが、器用に口内を滑る加賀に自分から絡める形となり、より加賀の感情を昂らせてしまう。
痛いほどに手を握り締められ、強く強く指を絡められる。もう片方の手は、『逃がさない』とも言わんばかりに後頭部を抱え込んで離さない。

「あ…ぁ、ああ、あぁっ…!」

支配される快楽に、何度も太腿を擦り合わせながらぴくぴくと震える。もはや二人の理性など、一欠片も残ってはいなかった。
37 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/16(土) 21:27:39.89 ID:4SHHDRjYO
おしごとおわらせてかえりゅ…
42 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/17(日) 01:11:10.21 ID:JQNO7/Aa0
不意に胸を押し上げられる。唐突に込み上げるはっきりとした快感に目を見開き、また金属音を鳴らす。手の平で包んだり、下から持ち上げるように寄せたり、様々な形で刺激していく。
この間も、唇への愛撫は絶えない。歯の端から端まで舐め取るように舐り、舌の根元や歯肉の隙間まで余すところなく愛していく。
一際強く唇を押し当てると、唸るような声を挙げながら腰を浮かせてびくびくと大きく震えた。

「はーっ……はーっ……っん、くぁ、はぁっ…」

軽い絶頂。強く反応する部分を触らなくても、気持ちが昂ぶればここまで出来ると、提督は荒い息を吐きながら微かに残る思考力で脳に刻み込んだ。

「はぁ…ふふ…可愛い声、たくさん出てたわね…」

「!」

その一言で、はっとしたようにだらしなく開いていた口をきゅっと噤む。そのリアクションを待っていたかのように、加賀は微笑んで言う。

「我慢なんてしなくていいのに…ほら、もっと可愛い声を聞かせて?」

そう言いながら、鎖骨から胸へのラインをなぞると同時に加賀の首も胸元に下りていく。
43 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/17(日) 01:46:05.85 ID:JQNO7/Aa0
加賀の頭で視界が塞がれていて、予測がつかなかった。

「きゃんっ!?」

不意に乳首を舌先で突かれ、また大きく口を開いてしまう。すぐさま歯を食いしばって口を閉じるが、今度は手で左の乳首を擦り上げたり、ぴんと弾いたり、右は乳房ごと咥えるように乳首を口に含む。唇に柔らかく包まれる感触と、硬い爪で掻くような断続的なタッチ。

「ん…!っふ、く、ぅ、ぃっ……!」

痺れるような甘い悦楽。声を出さずにいろと言う方が無理なほどに。提督が口を開いた一瞬の隙を見逃すことなく、すかさず指を口に侵入させる。

「あんっ!?や、りゃめ…!」

歯を合わせることが出来ないため、声を我慢するのも不可能となる。それを早々に察知した提督は口の端から涎を垂らしながら首を振るが、当然加賀がそれを受け入れるはずもなかった。
44 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/17(日) 02:04:44.42 ID:JQNO7/Aa0
先ほどの加賀の責めにより、淡い桜色の乳首はすでに充血しきっていて、痛いほどにぷっくりと膨らんでいた。
またそれを口に含み、今度は舌の上で転がすように舐め回す。乳輪をなぞるように舌を這わせ、蕾を甘噛みし、赤子みたく吸い付いて離さない。

「ひっ、く、ああっ!んやぁ…!」

止め処なく押し寄せる快感に、背筋から足までピンと伸ばして身体を震わせる。胸だけで二回目の絶頂。
まだ触れてもすらもいないのに、その股座にはすでに大きく染みが広がっている。

「あ、ぁ…加、賀っ……」

すっかりと顔を蕩けさせ、求めるようにその名前を呼ぶ。加賀もそれに呼応して、

「提督……」

と呟きながら、秘所へと手を伸ばした。
46 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/18(月) 23:55:38.05 ID:yMd6QLB10
何も思い浮かばない(死活問題)
48 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 00:31:12.08 ID:qv8Ym/BN0
「ひっ、う、あぁっ…!」

そっと秘唇を指でなぞるだけで、大きく身体を跳ねさせ官能的な声を漏らす。長い間焦らされたそこは、すでに受け入れられるという証である愛液で妖しく輝いていた。
淡い茂みを掻き分け、傷付けないように指先から秘裂を割いていく。じゅぷっという泡の弾けるような音に、互いの興奮がより高まる。
指を奥へ奥へと進める度に、淫らに脚を擦り合わせて加賀の手を圧迫する。が、今はそれすらも愛おしく思える。加賀は迷うことなく最奥へと指を突き入れた。

「ぁ、あっ、ああああああっ!?!いっ、っ、っ、っあ……!!」

密室に響き渡る、耳を劈くような絶叫。しかしそれはどこまでも甘く、深い愛によるものだった。
50 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 00:53:57.70 ID:qv8Ym/BN0
「あ、あ、あ、っ、っ」

あまりの快楽に、断続的かつ不規則な声を発しながら大きく肩を上下に揺らして息を吐いている。
それでもまだ、絶頂したわけではない。それを見抜いた加賀は休むことなく指を前後にグラインドさせ始める。
くちゅくちゅと湿った水音と共に、叩けば動く玩具のように熱量を帯びた嬌声が挙がる。

「い゛っ……!!」

一際大きく反応したところを、加賀は見逃さない。もう一度同じ箇所を探すために、激しく内部を暴れ回る。

「や、ぁっ……!」

目当ての物を見つけたように、一定の箇所でぴたりと動きを止める。そしてゆっくりと擦り上げてやるとより強く指を締め付けられた。
ここだ、間違いない。そう確信した加賀は新しい刺激を与え始める。
52 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 01:09:33.72 ID:qv8Ym/BN0
弱い部分を、指先で押し上げるように圧迫する。それだけで口の端から涎が垂れるのも厭わずに、大きく口を開けて声にならない声を挙げ始める。
しばらくの間圧迫し、すっと解放する。これを繰り返す度に汗が飛ぶことすら忘れ、未知の快楽に髪を振り乱して呻くような声で啼く。

「も、い、ひっ……!!」

早く気持ち良くなりたい。ただそれだけの欲望で突き動かされた舌はもはや言葉を作ることすら出来なくなっていなかった。荒い息を吐いて涙目で懇願する提督。
その唇にそっと額を寄せ、優しく口付けをすると同時に激しく指を動かし始める。
くぐもった声すら抑え込むように舌を絡め、いよいよ絶頂という瞬間に、陰核を親指の腹で擦り上げた。

「ーーーーーっ!!っ、ーーーーー!!!」

足のつま先までピンと伸ばし、背中を弓なりに反らして身体を震わせる。

どれくらいの時間が経っただろうか。加賀が唇を離す頃には、ぷっつりと事切れたように枕に頭を乗せて静かな寝息を立て始めていた。
53 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 01:10:46.31 ID:qv8Ym/BN0
R-18を殺した青年の睡眠
56 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 15:17:59.88 ID:qv8Ym/BN0
〜〜〜

提督「…………ん……」

提督「……ここ、は…」

提督「あ………」

提督(そうだ…私、昨日……)

提督(昨日……)



───『ぁ、あっ、ああああああっ!?!』



提督「っ!」ビクン

ジワッ…

提督(ああ、そうだった…加賀に…されたんだっけ…)

提督「………うぅっ…!」スリ…

提督(だ、ダメ…思い出したら、また……)

提督(なにか別のこと考えないと…)
58 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 15:41:53.19 ID:qv8Ym/BN0
提督(うん、別のこと、別のこと……)

提督「………」

提督(……明かりは点いてるけど…今は朝なのかなあ…)

提督(みんな、今何してるんだろう…)

提督(今鎮守府はどうなってるんだろう?私がいなくなって、みんな大騒ぎしてるのかな…寂しがってる子とか、いないかな…)

提督(ここに閉じ込められてから何日経ったんだろう…もう大本営には連絡が行ってるのかな…)

提督(だとしたら………ここが見つかったら、加賀は……)

提督(……でも、そうじゃなきゃ私はここから出られないし……)

提督(………どうすれば、いいんだろ…)
59 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 16:02:04.42 ID:qv8Ym/BN0
ガチャ

提督「!」ピク

加賀「ん……目が覚めたみたいね」

提督「…………」

加賀「そんなに睨みつけなくてもいいでしょう?昨日はあんなに愛し合ったのに」

提督「あれは一方的だったでしょ!?私はあんなこと望んでなかったのに!」

加賀「へえ…あれだけ大きな声を挙げておいて」

提督「ちがっ……!というか、それとこれとは関係ないじゃない!」

加賀「そう?」

提督「そうだよ!」

加賀「……まあ、なんでもいいわ」

提督「く……」
60 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 16:33:14.70 ID:qv8Ym/BN0
提督(ダメだダメだ、落ち着かなきゃ…)

加賀「どうかした?」

提督「はぁ………加賀…戻ろうとは思わないの?今ならまだ間に合うかもしれないからさ…」

加賀「どうあってもあなたを離すつもりはないわ」

提督「……みんな、悲しんでるかもしれないんだよ?」

加賀「前にも言ったでしょう?知って選んだ道だって」

提督「それでも…間違ってるよ…」

加賀「なら、誰が私の愛を肯定してくれるというの?」

提督「えっ…?」

加賀「あなたがこの愛を肯定してくれないのなら、永遠にこの気持ちは私の中で巡るだけ。そんなの、辛くて辛くて耐えられないわ」

提督「…………」

加賀「優しいあなたになら分かるはずよ。こうしなかったら、私がどうなっていたか」

提督「………狂ってる……」

加賀「どちらにせよ、もう戻れないわ…私も、あなたも」

提督「…………」
61 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 16:50:06.54 ID:qv8Ym/BN0
加賀「もう用件は済んだ?」

提督「………いいよ、もう…」

加賀「そう…なら次は私の番ね」

提督「…………」

加賀「昨日、たくさん汗をかいたでしょう?一応あなたが寝てる間に身体は拭いたのだけど…お風呂、入る?」

提督「…………」コク

加賀「…なら、鎖を外すから少し待ってて」スッ

ガチャガチャ…

提督(昨日、そんなにすごかったんだ…確かに全身がべとべとする…)

ジャラッ

加賀「……はい。念のため、手錠は着けたままだから」

提督「うん……」

加賀「鎖が長いから問題はないでしょう?」

提督「そう、だね…」
62 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 19:08:40.60 ID:qv8Ym/BN0
「ついてきて」

そう言うと同時に、提督の手元を掴み寄せて歩き出す。

「わっ」

長い間寝転んでいたせいか、地に足を付けるだけでバランスを崩して転びそうになる。振り返る加賀に見下ろされながら、草臥れた膝元を払いながら膝を立てる。

「…………」

引っ張ってしまったことに自責の念を抱いているのか、今度は母親が子供を連れ歩くように優しく手を引く。

「お風呂って……外にあるの?」

「外もなにも…見れば分かるわ」

今だ立ち上がれない提督を抱き起こし、急かすように歩みを進める。覚束ない足取りで、必死に後に続く。
そして、加賀がドアを開けた。
63 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 20:00:02.71 ID:qv8Ym/BN0
「あ……え…?」

扉が開いた瞬間、提督の頭は疑問の色で埋め尽くされた。それもそのはず、マンションの一室のように続く廊下と、何処かへと続いている複数の部屋。窓もあるが、それは朝日を思わせるように真っ白に輝いているものと、夜を思わせる真っ黒に染まっているものがあったからだった。
その光景の異様さに呆然としている提督を尻目に
、加賀は手首を強く引っ張る。
はっと現実に引き戻され、加賀の後に続くが、その視線は突き当たりにある鉄製の扉に釘付けだった。

「ほら」

がちゃり、というドアノブを捻る音。加賀に促され、縁を跨ぐとそこにはごくありふれたバスルームがあった。
64 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 20:14:33.43 ID:qv8Ym/BN0
提督「……そういえば、着替えは?」

加賀「抜かりないわ。あとで持ってくるから」

提督「わかった……」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「………どうしたの?」

提督「いや、これどうやって上脱げばいいんだろうと思って」

加賀「あ……ま、待ってて、今鍵を…」ゴソゴソ

カチャカチャ

提督(加賀ってたまにこういう抜けてるところがあるんだよね…だからと言って今抵抗しても私が力で敵うはずがないんだけど…)

加賀「……はい、もういいわ」

提督「どうも」
65 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 20:18:36.37 ID:qv8Ym/BN0
提督「………」

加賀「………」

提督「………」

加賀「………まだなにか?」

提督「いや、出てってもらわないと服脱げないんだけど」

加賀「どうして?」

提督「どうしてって、恥ずかしいでしょ…」

加賀「昨日嫌というほど見…」

提督「それとこれとは別なの!!いいから早く出てってよ!!」

加賀「は、はい」

ガチャ バタン

提督「もうっ……どっちが上なんだか…」
66 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 20:26:47.74 ID:qv8Ym/BN0
スッ パサ…

提督「はぁ……手錠なんてどこから持ってきたんだろう…」

提督「………うわ、すごい痕ついてる…」

ガチャ

加賀「もういい?」

提督「きゃっ!?ちょ、ちょっと、まだタオル巻いてないから!」

加賀「タオルぐらい別に」

提督「良くないの!!」ブンッ

ボスッ

加賀「そ、そうね…」フゴフゴ

パタン

提督「・ーっ、加賀のバカ!」
67 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 00:34:29.86 ID:nqHKheR50
ガチャ

加賀「…………」ソー

提督「…………」シュル

加賀「…もう大丈夫そうね」

提督「わぁ!?ちょっ、まだ完全に巻けてないから!」

加賀「背筋くらいいいじゃない…」

提督「…………」ジト

加賀「な、なに?」

提督「…加賀って乙女心分かってないよね」

加賀「!?」

提督「いいよもう…ほら、早く手錠かけなよ」

加賀「え、ええ…」ススス

提督「……なんでそんなへっぴり腰なの?」

加賀「い、いえ…」カチャカチャ

提督「言いたいことがあるなら言いなよ」タンタン

加賀「ぁぅ……」
68 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 00:45:56.39 ID:nqHKheR50
加賀「その…お、怒ってる…?」

提督「見て分からない?」

加賀「ご、ごめんなさい……」

提督「……謝るなら最初からこんなことしないでよ…」

加賀「………ごめんなさい」

提督「…………」

加賀「…それでも、私はあなたに幸せになってもらいたいだけだから…」

提督「……私の何から何まで奪ってでも?」

加賀「……ええ」

提督「………無理だよ」ボソッ

加賀「……!!」

提督「憲兵さんにここが見つかるのだって時間の問題なんだよ…?もしそうなって加賀が解体されたら、その時点で私は幸せになれないし…」

加賀「…………」

提督「たとえこんなことをされていても、加賀も鎮守府のみんなも私にとって大切な人達だから……そういう風には割り切れないよ…」

加賀「…………」

提督「…………」
69 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 00:52:10.58 ID:nqHKheR50
提督「…………」

加賀「…………」

提督「……っくしゅ!」

加賀「! さすがにその格好だと冷えるわ…早く入って」

提督「………うん」

加賀「私は着替えを持ってくるから」

バタン

提督「…………」

ガラッ

提督「わ……結構広い…」

提督「お湯も貯められてるし…やっぱり加賀、気が利くんだよね…」

提督「………はっ、ダメダメ、甘やかしちゃダメだった…少なくとも、今は反抗しないと…」
70 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 01:03:45.90 ID:nqHKheR50
提督「シャワーは……これかな…」

キュッ

シャアアア…

提督「あ……あーーー………」

提督「あは…あったかい…」

提督「ん……髪流さないと……」

提督「シャンプー……これかぁ」スッ

ガチッ

提督「あいたっ…もう、不便だなこれ…」

ガチャ

提督「ん……?」クル

加賀「私も入らせてもらうわ」

提督「へっ、ええええ!!??」

加賀「そんなに驚かなくても…私も汗を拭いただけだったし、さっきのあなたを見る限り心配で仕方ないわ」

提督「いやいやいや、大丈夫だから!ほんとに大丈夫だから!」

加賀「あなたに拒否権はない」

提督「……確かにそうだけど」
71 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 01:12:47.51 ID:nqHKheR50
加賀「いいから座って、髪を流せないから」

提督(下手に抵抗してあとで何かされても困るしなぁ…ここは素直に従っておこう…)

提督「……分かったよ、好きにして」ストン

加賀「シャンプー、取ってもらえる?」

提督「……はい」スッ

加賀「ありがとう」

カシュッ

加賀「綺麗な髪ね…」スー…

提督「…どうも」

加賀「これだけ長いと手入れも大変じゃないかしら」スス…

提督「…そうでもないよ」

加賀「そう…?」シュ…

提督「んっ……」ピク

加賀「痛かった?」

提督「いや…ちょっとくすぐったい…」

加賀「くすぐったい……なら、どうすればいいの?」

提督「ん……こう、しゃかしゃかーって」

加賀「しゃかしゃかー…」
73 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 19:59:11.91 ID:nqHKheR50
提督「んー…そうそう…」

加賀「痛くない?」

提督「気持ちいいよー…」

加賀「…………」シャカシャカ

提督「あー……」

加賀「………指が疲れてきたわ」

提督「ん…?ああ、長い髪を洗う時はコツがあってねー…」

加賀「そうなの?」

提督「うん…まずはこう、ね…」

加賀「ええ…」

〜〜〜
74 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 20:27:50.80 ID:nqHKheR50
〜〜〜

提督「……そうそう、これで終わり」

加賀「なるほど…勉強になったわ」

提督「どうも…」

加賀「じゃあ、頭流すから」ガコン

提督「ふぁーい…」

キュッ ジャバジャバ

提督「…………」ボケー

加賀「…………」ワシャワシャ

提督「………はっ」

提督(危ない危ない、気持ち良くって流されるところだった…こんなところで心まで売り渡したら私まで戻れなくなる…)

加賀「身体は?」

提督「い、いい。自分で洗う」

加賀「そう…」
75 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:01:30.90 ID:nqHKheR50
提督「よいしょっと…」

加賀「…………」ジー

提督「…………」ゴシゴシ

加賀(綺麗な肌ね……けど…)

ムニ

提督「っひぃ!?」ビク

加賀「少し無駄腹が付いてきたんじゃない?」

提督「」ピキッ




バッチィーーーーーン!!!!
76 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:14:29.70 ID:nqHKheR50
チャプン…

提督「…………」ムスッ ブクブク…

加賀「…………」ヒリヒリ

提督「………はぁ……」

加賀「…………」ゴシゴシ…

提督「…………」ジッ

提督(……加賀が髪下ろしてるところ見るの、初めてかも…)

提督(なんだか新鮮、というか……大人の色気というか…)ジー

加賀「……あの、そんなに見られていると落ち着かないのだけど…」

提督「へっ?あっ、ああ、ご、ごめん」

加賀「…まだ怒ってる?」

提督「ん?そりゃそうだよ、私だって女なんだから、さすがにあれはデリカシーなさすぎるよ」

加賀「ご、ごめんなさい…」

提督「…………」
77 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:32:40.54 ID:nqHKheR50
提督「……なんで謝るのさ……」

加賀「え?」

提督「普段なら笑い過ごせるようなことにわざわざ食いついて、それに怒って、少しでも加賀に嫌われようと思ってたのに…」

加賀「…どういう…」

ポタッ

加賀「!」

提督「だって…いつもみたいに優しくされたら、また、加賀のことを好きになって、そうなったら、もし…もしっ、お別れになっちゃったら、そんなの辛すぎて耐えられないよ…!」ポロポロ

加賀「あ……」

提督「もうやだよ、こんなの…加賀のこともみんなのことも大好きなのに、こんなに愛されたら、こんなに支配されたら、きっと加賀のことしか考えられなくなって…みんなのことも忘れて、自分が自分でなくなっていくのが怖くて…私、どうすればいいの…?」グスッ

加賀「っ………」ギリッ

提督「みんなで一緒に平和を掴んで幸せになろうって、そう約束したのに…どうしてこうなっちゃったの…?ねえ…」
78 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:46:17.74 ID:nqHKheR50
提督「ねえ、なんで?どうして?どうして他の誰でもない私なの?私じゃなきゃダメだったの?ねえ…」

加賀「私、は…」

提督「………分かってるよ…全部、私が悪かったんだよね……そうだよ、私が…私のせいで、みんな不幸になって…私がみんなに優しくしたせいで…私のせいで……私のせいで……」

加賀「て、提督…?」

提督「あは…あはは…もうね、わかんないや……」

加賀「あの…」

提督「………もう、いっそのこと……」

加賀「!!」

パァン!

提督「……痛いよ…」

加賀「………もう一度同じことを言おうとしてみなさい、今度は歯が飛ぶわよ」

提督「ふふっ…おっかないなぁ…」

加賀「……あなたは今少し混乱してるのよ…お腹がいっぱいになれば、また普通に話せるから…」

提督「……そっか…」

加賀「………上がれる?」

提督「うん…」ザバッ
79 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:56:19.83 ID:nqHKheR50
加賀「ほら、しっかり立って…身体を拭くから」

提督「…………」ボーッ



ゴシゴシ…



加賀「……はい、着替え。自分で出来る?」

提督「…………」

加賀「……ダメそうね…はい、右足を上げて」クイ

提督「ん……」

スルスル…

加賀「次は左足」

提督「…………」

スルスル…

加賀「えっと、とりあえずはこれで…あと胸当てと…シャツね」

提督「…………」

加賀「サイズは……よし、合ってる…袖、通せる?」

提督「うん……」スルッ

加賀「大丈夫?胸当て、苦しくない?」

提督「…………」

加賀「…とにかく部屋に戻りましょうか」
80 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:57:32.78 ID:nqHKheR50
加賀の言う胸当てはブラのことです
なんかグダグダになってきましたね…
81 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/21(木) 00:23:34.82 ID:zjkWEGa/0
黒いんだったら更生の余地とか周りの人の意見聞いて考えさせられるとか一切なしでもいいんじゃ
82 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 00:33:10.43 ID:E2U0gY310
>>81
先にコンセプトを言うと、加賀は提督と二人で幸せになろうとしてるけど提督が自分と居ることで不幸になってるからジレンマを感じてるっていう状況です
もう結末は決めてるんですけど、過程がグダッてるのが現状です…
84 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 20:51:21.91 ID:E2U0gY310
提督「…………」

ガチャ

加賀「大丈夫?」

提督「…………」

パタン

加賀(返事がない…手錠も外しているのに、逃げようともしない…)

提督「…………」

加賀(相当衰弱してるみたいね…さっきのことで張り詰めていた気が一気に抜けたのかしら…)

加賀「提督、私が分かる?」トン

提督「うあ……?」

加賀「ご飯を食べさせてあげるから…ほら、口を開けて」

提督「…………?」

加賀(もう精神状態もまともじゃない……丸三日何も食べてないとここまで弱ってしまうのね…)
85 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 22:43:53.97 ID:E2U0gY310
加賀(一度壊れた精神はもう元に戻らない…バラバラの破片がでたらめに組み合わされて、まるで別の人格のようになる…)

加賀(それを狙ってはいたけど、まさかこんな形になるなんて…)

加賀「………ごめんなさい」

提督「うぁ……」

加賀「……そうね。お腹、空いたわよね」

提督「…………」

加賀「ほら、口を開けて……そう、そのまま…食べて」

提督「ん………」パクッ

加賀「……ちゃんと噛まなきゃダメよ?」

提督「…………」モグモグ

加賀(精神が幼児退行してる…辛い現実に耐えられなくなった時、自衛のために自分を自分ですなくする……人の心は本当によく出来たものね…)

加賀「美味しい?」

提督「うん」

加賀「自分で食べられる?」

提督「うん」

加賀(もう立ち直り始めてる…驚くほどの回復スピードね…)

加賀(……もう、元通りにはならないだろうけど)
86 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 22:50:09.32 ID:E2U0gY310
提督「………ふぅ」

加賀「お腹いっぱいになった?」

提督「うん……ごめんね、さっきはあんなこと言って」

加賀「…………」

ギュッ

提督「!」

加賀「怒ってなんていないわ……ただ、もうあんなことは言わないで。あなただって悲しくなるし、私だって悲しくなるから…これでも、あなただけを愛しているのよ」

提督「………うん」

加賀「約束、してくれる?」

提督「……指切り」スッ

加賀「ええ」

キュッ
87 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 22:54:33.73 ID:E2U0gY310
提督「…………」ブルッ

加賀「どうしたの?」

提督「と、トイレ…」

加賀「あ、ああ…そうね、三日間ご無沙汰だったものね。ついてきて」

提督「う、うん」
88 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 22:59:02.46 ID:E2U0gY310
ジャー

提督「はー…」

加賀「すっきりした?」

提督「うん、かなり」

加賀「そう…」

スタスタ

加賀「あ、ちょっと…」

提督「なに?」

加賀「いえ、どこに行くのかと…」

提督「どこって…部屋に戻るんでしょ?」

加賀「え?え、ええ」

提督「なら早く行こうよ、ほら」スタスタ

加賀(……自分から戻り始めた…?)
89 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 23:06:19.02 ID:E2U0gY310
提督「よいしょっと……ねえ、手錠はかけないの?」

加賀「え?」

提督「私はどっちでもいいよ。ここにいるだけだし」

加賀「何を言っているの…?」

提督「だってここに居れば加賀が愛してくれるんでしょ?」

加賀「提督…?」

提督「私ね、思ったんだ。たくさんの誰かに愛されるより、一人にいっぱいいーーーっぱい愛された方があったかいって」

加賀「…………」

提督「ねえ、加賀は私を愛してくれてるんだよね?」

加賀「ええ、もちろん」

提督「ふふっ、よかった…そうだよね、私、ここに居ていいんだよね…えへへ…」

加賀「ええ……」

提督「ふあぁ……安心したらなんだか眠くなってきちゃった…」

加賀「そうね、ご飯も食べたばかりだから…少し眠った方がいいわ」

提督「うん…おやすみ…」

加賀「おやすみなさい」
90 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 23:10:32.64 ID:E2U0gY310
加賀(……まさかここまで早く落ちてくれるとは)

加賀(時間の感覚も心も身体も支配されて、精神まで壊れて…きっと自分の世界があの部屋だけだと思い込んでるのね)

加賀(少し可哀想だけど……これも私とあの子の幸せのため)

加賀(…あともう一押しね)

加賀「ふふっ………」
93 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/25(月) 12:30:02.05 ID:Tt8NZY4BO
提督「…………んぅ」

提督「ぁ……あれ…?私……」

提督「………そうだ、加賀に言われて寝てたんだ…」

提督「…………加賀?」

提督「…………」キョロキョロ

提督「あ、あれ……?」

提督「…………加賀ー…?」

シーン…

提督「い、いないの…?」

提督「うう…どこに行っちゃったの…」

提督「…………」ガチャガチャ

提督「動けない……」
94 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/25(月) 20:21:10.77 ID:HRddiz5w0
提督「っ……!」ガチャガチャ

提督「このっ……!」ガチャッ!!

提督「外れろっ…!外れてよ…!!」ガチャガチャ

ガタッ! ガタンッ ダンッ!!

提督「会いたい、のにっ……加賀に…!」グググ

ミシ…ギチギチ

提督「痛っ……!」

ザリッ

ポタ…ポタ…

提督「はぁ……はぁ……」

提督「加賀…どこにいるの…?」

提督「お願いだから…いるなら返事してよぉ…」グスッ
95 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/25(月) 20:24:32.49 ID:HRddiz5w0
提督「……………」

提督「…………加賀……」

提督「加賀……加賀……」

提督「もうやめてよこんなこと…やだよぉ……」

提督「お願いだから……私を一人にしないで…」ポロ…

提督「うっ…うっ、う、ううぅぅぅ……」ポロポロ
96 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/25(月) 22:35:25.91 ID:HRddiz5w0
提督「…………」

提督「…………」

提督「………ぁ」

提督「………暗い」

提督「………怖い」

提督「一人は……」

提督「やだ……」

提督「寂しいよ………」

提督「加、賀………」

提督「…………」
98 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/28(木) 22:58:39.16 ID:W5lJoiJg0
〜〜〜〜〜



提督「………………」

ガチャ…

提督「…………?」ピク

スッ…

加賀「…………」

提督「…………!!か゛っ……げほっ、がはっ…!!」ガチャッ

加賀「ごめんなさい、長い間顔を見せられなくて……」スタスタ

提督「ごほっ……はっ、はっ…か、が……」ガチャガチャ

加賀「………?手錠?」

提督「こ……れ、外し………ぐっ…」ガチャッ ガタガタ

加賀「………分かったわ」カチャカチャ

カチッ…

提督「!!」ガバッ

ドサッ

加賀「うっ…?」

提督「うっ……うううぅぅ……寂し、かっ、た、よぉ…」ギュウウゥ

加賀「………ごめんなさい」ギュウ…
99 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/28(木) 23:09:35.75 ID:W5lJoiJg0
加賀「えと……その、とりあえず…それを片付けなくちゃいけないから、離してもらえる?」

提督「え……?」チラ

加賀「……そういうことよ」

提督「あっ、あ……」

加賀「ね?だから少し向こうで…」

提督「や…や、だ…」フルフル

加賀「……なんならすぐ近くで見てていいから」

提督「………なら、い、い」

加賀「…降りられる?」

提督「………っ」ガクッ

加賀「あ……」

提督「っご、ごめ……」

スッ グイッ

提督「ひゃ…!?」

加賀「なら、こうするしかないわ」

提督(お姫様抱っこ……///)カァ

ストン

加賀「待っててね」

提督「…………」コクコク
100 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/28(木) 23:30:31.48 ID:W5lJoiJg0
加賀「………はい、終わったわ」

提督「ぅ、あ……あ……」パクパク

加賀「…………」

加賀(長い間動かなかった弊害で筋肉が弱りきってる……それと栄養失調による精神の不安定化、水分不足による声帯の損傷……そしてずっと一人だったストレスで、心の依存先が私に決まった……)

加賀「……とりあえず、色々と補給をしましょう。その分だと何も話せそうにないから」

提督「ぁ………」ピクッ

加賀「分かってるわ、離れたくないんでしょう?」

提督「………」コクコク

加賀「台所まで連れて行ってあげるから…立てる?」

提督「…………」フルフル

加賀「なら、手を握ってあげるわ」スッ

提督「………!」ギュ

加賀「さ、行きましょう」クイ

提督「…………」ヨロッ フラフラ
101 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/29(金) 00:21:44.63 ID:DKPYrSLr0
加賀「さて…すぐに簡単なものを作るから」

提督「…………」

加賀「えっ、と…卵は…」

提督「…………」スッ

加賀「あ、ありがとう」

提督「…………」

加賀「醤油と……砂糖…」

提督「あ………」

クイクイ

加賀「?」

提督「こ…れっ…」スッ

加賀「え?……あ、ああ…塩と砂糖を間違えていたのね…ごめんなさい…」

提督「…………」ニコ

加賀「………ふふ…」

ーーーーー
103 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/31(日) 17:03:50.70 ID:TT4cYNlU0
ーーーーー

加賀「はい、お水」スッ

提督「ん……」

ゴク

提督「……ふぅ」

加賀「喋られる?」

提督「う、ん…げほっ、なんとか…」

加賀「大分回復したみたいね……ごめんなさい、こんなになるまで放っておいて…」

提督「……寂しかっ、たよ」

加賀「………これからは、ずっと一緒だから」

提督「ほんと…?」

加賀「ええ」

提督「…………」スッ

加賀「?」

提督「約、束……」

加賀「…子供っぽいところは変わらないわね」クス

キュ…

提督「えへ…指切りげんまん…」
104 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/31(日) 17:27:18.34 ID:TT4cYNlU0
提督「加賀……」チョイチョイ

加賀「……?近寄れって?」

提督「うん」

加賀「………」スス

提督「よいしょ…っと…」ギュ…

加賀「あ……」

提督「はぁ……ずっと、こう、したかった……」グッ…

加賀(腕に力がまるでこもっていない…かなり弱り切ってる…)

加賀「…………」ギュウ ナデナデ

提督「ん……ふあ…」

加賀「眠いの?」

提督「うん……」

加賀「……ならもう寝ましょう、私も一緒に寝るから」

提督「…………」

加賀(この目のクマ……私が来るまでずっと寝ていなかったのね……)

提督「……すぅ…」

加賀(安らいだ表情…完全に堕ちたみたい…)

加賀「……ふふ」
105 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/31(日) 17:38:00.61 ID:TT4cYNlU0
ーーーーー

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「……起きてる?」

加賀「ええ」

提督「……なんか、今日一日このまま寝ていたい気分」

加賀「奇遇ね、私もよ」

提督「ん……じゃあ、このままね…」ギュウ

加賀「ええ」ギュウ

提督「…………」

加賀「…………」
106 : ◆CaWSl75vrE 2015/05/31(日) 18:04:31.67 ID:TT4cYNlU0
〜〜〜

提督「…………」パチ

加賀「………おはよう」

提督「………おはよ」

加賀「…何か食べる?」

提督「いや、いいよ…私が作るよ」スク

加賀「あ」

ストン

提督「あうっ!?」ガクッ

加賀「ああ…」

提督「あ、あれ…足に力が入らない…?」

加賀「長い間寝ていたから、筋肉が落ちたのよ…ほら、立てる?」スッ

提督「うぅ…ごめん…」パシ

加賀「気にしないで、しっかりご飯を食べればちゃんと回復するから。喉も治ってるでしょう?」

提督「……そうだね、がんばろ」
107 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/01(月) 17:26:02.01 ID:25gXZn1j0
加賀「お箸、使える?」

提督「ん〜…私は食べさせてほしいなぁ」

加賀「……じゃあ、はい」

提督「あ、そうじゃなくて…」

加賀「………?」

提督「えっと、まずは加賀が食べて…」

加賀「ああ…口移しがいいの?」

提督「うん、そういうこと」

加賀「………わかったわ」パク

モグモグ…

加賀「………ん」スッ

提督「よいしょ…」ギュ…

チュッ

加賀「………」ジュル…

提督「ん、んっ……」チュル…

加賀「………っは」

提督「ん…ふぅ…」

加賀「…どう?」

提督「えへへ…美味しい…」

加賀「なら、もう一回…」スッ

提督「あ……んっ…」
110 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 18:02:52.68 ID:6gOBivwd0
加賀「さて……もう喉の方は大丈夫みたいね」

提督「うん、全然痛まないよ」

加賀「問題はこっちね…」ググッ

提督「ん?手?」

加賀「こっちも」トントン

提督「足も?」

加賀「ええ。これじゃまともに生活出来ないでしょう?」

提督「私は加賀にお世話されるならそれでいいんだけど…」

加賀「ダメよ、いずれここを出なくちゃいけないから」

提督「え?」

加賀「さすがに私一人じゃあなたを運ぶのには無理があるわ」

提督「う、うん」

加賀「とりあえず、足を慣らすところからね…掴まって」スッ

提督「よいしょっと…」ギュ
111 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 18:24:25.71 ID:6gOBivwd0
提督「おっ…おお…」プルプル

加賀「ほら、まともに立てないでしょう?」

提督「た、立てるもん…」

加賀「……じゃあ手を離してもいい?」

提督「い、いいよ」

加賀「はい」パッ

提督「うあっ」

ストン

加賀「やっぱり」

提督「うう…こんなはずじゃ…」

加賀「数日間動かしていなかった上に何も食べていなかったから…あなたが思ってるよりも相当弱ってるのよ」

提督「はぁ……いつも当たり前にしてたことが出来ないって、なんかやだな…」

加賀「そうね、なら早く元どおりになれるように頑張りましょう」

提督「……うん」
113 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 19:07:54.50 ID:6gOBivwd0
提督「ふっ、は……く…」ヨロ…

加賀「頑張って、ここまで来られたらご褒美をあげるから」

提督「ん……!」フラッ ヨロヨロ

加賀「そう、その調子で…」

提督「ほっ……とうっ!」ダンッ

ガバッ

加賀「っと……」ギュ

提督「えへへ…頑張ったよ…」

加賀「ええ…お疲れ様」

チュッ

提督「ひゃっ」

加賀「ご褒美よ、よく頑張ったわ」ナデナデ

提督「んぅ…ふふ…」

加賀「今日はここまでにして…ご飯にしましょう」クイ

提督「うん」フラフラ
114 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 23:07:44.02 ID:6gOBivwd0
提督「ねえ加賀」

加賀「なに?」

提督「もう手錠はかけなくていいの?」

加賀「別にかけなくても逃げないでしょう?」

提督「まあそうだけど…うーん…」

加賀「悩みでもあるの?」

提督「いや…こう、手錠かけられてると加賀に支配されてるっていうか、満たされてるように感じるからさ…」

加賀「そうなの」

提督「でもやっぱり、こうして抱き合ってる時が一番好きかなー」ギュッギュ

加賀「甘えん坊ね」ナデナデ

提督「えへへぇ」
115 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 23:13:54.92 ID:6gOBivwd0
加賀「………提督」

提督「ん?」

加賀「後悔してない?」

提督「なにが?」

加賀「……ここに来たこと」

提督「してないよ、加賀が一緒だもん」

加賀「………そう」ギュウ

提督「あいたた…加賀?」

加賀「あなたを好きになって、本当に良かった」

提督「いきなりどうしたの…?」

加賀「愛してるわ」

提督「加賀…?」

加賀「……なんでもないわ、もう寝ましょう」

提督「う、うん」

ゴソゴソ

加賀「おやすみなさい」

提督「おやすみ…」

パチッ

加賀「…………」
116 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/03(水) 17:22:51.83 ID:zPwFf2tn0
提督「…………」パチ

提督「………んぁ…?」キョロキョロ

提督「………あれ、加賀…?」

シーン

提督「……いない…」

ゴソゴソ

提督「どこに、行ったのかな……」ストン

フラッ

提督「うっ……!」

グッ

提督「はぁ……っく…ダメ、自分の足で…」

提督「自分の足で歩かなきゃ…」ググ…

ヨロヨロ

提督「ここを開ければ…」

ガチャ

ゴンッ

提督「痛ぁ!?」

加賀「あ」
117 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/04(木) 16:58:16.22 ID:4T2OQSkA0
提督「いたた…」サスサス

加賀「だ、大丈夫?」

提督「う、うん…ってそうじゃなくて!もう、どこ行ってたのさ!」

加賀「いえ、そろそろ起きるだろうと思ってご飯を…」

提督「へ?あ、ほんとだ」

加賀「……食べる?」

提督「うん!」

加賀「…というか、一人でここまで歩いたのね」

提督「ん?うん、もうだいぶ楽になったよ」

加賀「そう…なら、あと少しで足は治りそうね」

提督「えへへ、すぐ治しちゃうからね!」

加賀「ええ…だから、今はそれを助けるためにも補給にしましょう」

提督「はーい」
118 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/04(木) 17:19:06.11 ID:4T2OQSkA0
加賀「……はい」

提督「あー……」

パクッ

提督「んー」モグモグ

加賀「美味しい?」

提督「うん!いつの間にこんなに上手になったの?」

加賀「暇を見つけては練習していたから…全部、あなたのために」

提督「えへへへ、やだなぁ、なんか恥ずかしいなぁ」テレテレ

加賀「……そういえば、お箸は持てるようになったの?」

提督「ん?どうだろう?」

加賀「やってみて」スッ

提督「ん……」カチャ

提督「………」プルプル

ポロッ

提督「あ…」

加賀「腕はまだみたいね…」

提督「うう…」

加賀「……焦る必要はないわ、まだ時間はあるから」

提督「う、うん…」

提督(時間…?)
119 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/04(木) 17:54:25.81 ID:4T2OQSkA0
加賀「……………」

提督「よっ、ほっ…は…」

加賀「……………」

提督「ふぅ……見て見て加賀、ここまで歩けたよ!」

加賀「……………」

提督「おーい、加賀ー?」

加賀「……………」

提督「むぅ…」グッ スタッ スタッ

加賀「……………」

提督「加賀ってばー」トントン

加賀「……あ…え…なに?」

提督「さっきからずっと反応ないよ?ちゃんと寝てる?」

加賀「……ええ」

提督「ならいいけど…あ、ほら、見て!自力でここまで歩けるようになったんだよ!」

加賀「そうね…ふふ、良かったわ」

提督「えへへ、もっと頑張るよー!」

加賀「……………」
120 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/05(金) 17:31:10.60 ID:zNZ2BzfSO
ドンッ

加賀「…………!」ビクッ

提督「う〜……ん…」トタトタ

加賀「て、提督、こっちに来て」チョイチョイ

提督「ん…なあに?」フラフラ

グイ

加賀「っ………」ギュウ…

提督「わっ……いきなりどうしたの?」

加賀「…今日は、もう寝ましょう」

提督「え?で、でも、私まだ眠く…」

加賀「お願い……だから……」ギュゥゥ

提督「……そこまで言うなら…」

加賀「ごめんなさい…」

提督「……ううん、いいんだよ、加賀の望みは私の望みだから」ナデナデ

加賀「………ありがとう…」
121 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/05(金) 19:23:12.12 ID:Xo7/0xKbO
ーーーーーー

タンッ ストン スタスタ

加賀「ん………」ムク

タタッ クルッ

加賀「……提督?」

提督「……あ、おはよう加賀!ほら、見て!」

加賀「………?」ゴシゴシ

スタスタ タタタ ピョンピョン

加賀「あ…」

提督「もうほぼ治ったよ!痛みもないし、ふらふらもしないし!」

加賀「そうね…ふふ、よかったわ…」ニコ

提督「あと一日もすれば完全復活、だよ!すぐに治しちゃうから!」

加賀「ええ…」

ドンッ

加賀「!」ビクッ

提督「? 加賀?」

加賀「……少しここで待ってて」

提督「う、うん…?」
122 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/05(金) 19:27:50.35 ID:Xo7/0xKbO
ガチャ

バタン

提督「……どうしちゃったんだろ」

提督「うーん……」ゴロン

提督「……………」

提督(物音に反応してたというか…怯えてた、みたいな…そんな感じだったけど…)

提督「……………」

提督「………よくわかんないや…」

提督「……………」

提督「………かーがー……」ゴロゴロ

提督「……………」
123 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/05(金) 19:39:43.50 ID:Xo7/0xKbO
提督「……………」ゴロゴロ

提督「…まだかなぁ」

提督「……………」

バタバタ

提督「!」バッ

ガチャッ

加賀「はぁ……はぁ……」

提督「そ、そんなに息切らしてどうしたの…?大丈夫…?」

加賀「はぁ……っ……」

提督「……加賀…?」

加賀「……間に合わなかったみたい」

提督「え?」
128 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/06(土) 15:53:32.33 ID:49/JzLYE0
怒号と共に、勢いよく扉が開く。
それと同時に武装した憲兵達が統率のとれた動きで次々と部屋になだれ込み、加賀を取り囲むようにフォーメーションを形成する。
一瞬のうちに部屋中が十数人の憲兵で埋め尽くされた。

長期間外界との断絶が続いた提督は状況の理解が追い付かず、目を丸くして硬直している。

「元気でね」

憲兵に肩を担がれ、提督に微笑みかけながら呟く加賀。それだけ言い残し、憲兵に背中を押され振り返らずに歩き出す。

提督はただ、詰め寄る憲兵達で塞がれる視界の奥の加賀を呆然と眺めることしか出来なかった。
129 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/06(土) 18:06:28.64 ID:DRWtUQ7WO
──────

『………何がありました?』

提督「……………」

憲兵「……聞き方を変えましょう。あの艦娘に、何をされましたか?」

提督「……………」

憲兵「……これもダメ、か…」

提督「……………」

憲兵「あの地下室で、どういう生活を送っていましたか?ベッドに手錠と鎖がありましたが…」

提督「……………」

憲兵「………はぁ……」ポリポリ

ガチャ

女憲兵「様子はどうですか?」

憲兵「全然ダメだな……もう丸二日だんまりさ」

女憲兵「そうですか…あれ?」

憲兵「どした?」

女憲兵「いえ、その食器…まだご飯が残っていますが」

憲兵「ああ、提督さんに食べさせろって言われたんだけどさ。無理やり食べさせようとしても嫌がるから無理なんだよ」

女憲兵「なるほど…困りましたね…」
130 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/06(土) 18:56:39.89 ID:J9uKe2XeO
憲兵「まったくだ、俺だってこれが終わらなきゃどこにも行けないってのに」

女憲兵「まあ、とても人柄が良いお人でしたし…相当ショックを受けているのかもしれません」

憲兵「その気持ちは分かるけどなぁ…飯くらい食ってくれないとこっちが心配になるぞ」

女憲兵「ええ…早急に手を打たなければなりませんね」

憲兵「はぁ……なんか一つでも答えてくれりゃあの艦娘の処置も決められるんだけどなぁ…」

提督「……………」ピクッ

憲兵「……そういや、そっちはどうなんだ?」

女憲兵「いえ…こちらもまったく同じですよ、何も喋らないし何も食べません」

提督「………加賀」

憲兵「ん?」

提督「加賀、生きてるの……?」

女憲兵「ええ、別室の方に居ますが…」

憲兵「まだ何も状況が掴めていないので、一応事情聴取という形で話を聞き出そうとしているのですが…」

提督「………返してよ」

憲兵「え?」

提督「加賀を返して…返してよ!私の加賀を!!返してよ!!」ガッ

憲兵「うおっ!?」

女憲兵「て、提督さん!落ち着いてください!」

提督「返して!!返してよ!!ねえ!!」

憲兵「お、おい、応援を呼んでくれ!おそらく錯乱状態に陥ってる!」グググ

女憲兵「は、はい!」ガチャ

バタンッ
131 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/06(土) 21:34:05.13 ID:utFOayjAO
「くっ、少し落ち着いて…い゛っ!?」

両手を抑えられているにも関わらず、物凄い力で喉元に食らい付く。憲兵は咄嗟に身を後方へ投げ、勢いよく壁にもたれかかりながら首筋を抑える。そこには幾つもの歯型が並び、当てがわれた指先に血が滲み始めていた。

「ふーっ、ふーっ…!」

獲物を前にした獣のような息を吐きながら、先ほどまで自分が座らされていた椅子を頭上高く持ち上げる提督。

「! ま、まっ」

憲兵の制止に聞く耳など持たず、なんの躊躇いもなくそれを振り下ろした。
鈍い打撲音と共に、憲兵の帽子が弾け飛ぶ。ピンポイントに打ち下ろされた頭はピンボールのように一度下に下り、また意識に吊られて上を向く。本能的にまだ意識があると判断した提督の脳は次の命令を身体に下ろす。
容赦はするな、殺せ、と。

「返せ!!返せっ!!」

狂ったように何度も叫びながら、何度も椅子で殴りつける。足、角、複雑に伸びたパーツがすでに動かなくなった憲兵の身体を揺らし続ける。

息を切らして、痺れた腕に従って椅子を落とした頃には真っ赤に染まった憲兵の額、扉近くの壁、そして提督自身。
一人の生命が終わった瞬間だった。
134 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 14:56:19.33 ID:HTKgJECL0
「こちらです!」

外から響く声と、複数の慌ただしい足音。早々にそれを察知した提督は、憲兵のホルスターにしまわれた拳銃を目敏く見つけすぐに引き抜く。
血に塗れた憲兵を投げるように押し退け、ゆらゆらと身体を左右に揺らしながら扉を開く。

「大丈夫です………っ!?」

駆け付けた女憲兵達は、目の前の惨状に声も出なかった。ギラギラと眼を血走らせてこちらを睨む赤く染まった提督と、その後ろに横たわるモノ。
現場の異様さを理解した一同は、すぐに長銃を構える。が、それを上回る速度で提督が照準を合わせ、次々と急所を撃ち抜かれた。
額、心臓、首。三人それぞれの箇所に空けられた風穴と、背後の壁に付着した大量の血。

それに目もくれず、提督は身体を翻し、加賀を探して覚束ない足取りで走り出す。

僅かに急所を外し、最後の気力を振り絞って身体を起こす一人の憲兵にも気付かずに。
135 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 15:43:36.53 ID:HTKgJECL0
「が、あっ……!?」

何かが弾けるような音と共に、逆転する視界。
気付けば自分は床に倒れ込んでいる。すぐに起き上がろうと腕を立てて上半身を起こそうとするが、足が動かない。
何かに引っかかっているのかと視線を向けると、そこには血溜まりが広がっていた。
脳が現状を視認し、大きすぎる信号を伝える。
大きく中心に空いた穴と、そこから流れ出す血で真っ赤に染められた足。

「っあ゛……!ぐ、うぅあ……!!」

痛い。熱い。あまりの激痛に、逆に意識が鮮明になる。
なんとか壁に手を付きながら立ち上がるが、撃ち抜かれた右足はまるで動かない。脛の骨ごと砕かれたようで、足を引きずることで動くのがやっとだった。

「は、あ゛っ……はぁ、はぁ…」

それも厭わずに、また歩みを進める。加賀が生きている、それだけが提督の希望であり原動力となっていた。
136 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 19:37:16.57 ID:HTKgJECL0
「おいっ、逃げているぞ!」

「探し出せ!血痕を辿ればすぐに見つかるはずだ!」

先ほどの銃声で、すでに数多くの憲兵達が動き始めている。見つかれば、恐らく殺される。いくら病人扱いとはいえ、四人も殺していればそれは免れないだろう。

「はぁ……はぁ……」

廊下の隅でへたり込む提督。服の袖を千切っただけの簡素なものだが、それを患部に巻き付け一時的な止血は済ませていた。
しかし、すでに興奮による痛覚の緩和や意識の覚醒はすでに抜け切っていた。
少しでも気を抜けば意識は遠退き、だからといって意識を戻すと耐え難い苦痛が身体を駆け巡る。

「う……」

鉛のように重く感じられる身体と、思考を支配する絶望感。
じきに居場所もバレてしまう。
現に、続く血痕を辿って一人の憲兵達が提督の前に立ちはだかっていた。
ここまでか、と諦めかけたその時。拳銃を突きつける憲兵が、前のめりに倒れる。
137 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 23:15:39.94 ID:HTKgJECL0
「あ……あ、ああ……!」

「大丈夫?」

そこに立っていたのは、他の誰でもない。そう、加賀だった。その顔を見た途端、安心感からか自然に涙が溢れ出す。
手にしていたモップを投げ捨てながら提督のもとにしゃがみ込むと同時に、足の傷に気が付いたようで、心配そうに覗き込みながら声をかける。

「その足…」

「えへ…撃たれちゃった…」

「撃たれちゃったって……あなた…」

悟ったような顔で、そう呟く。加賀も、提督と自分自身の置かれた立場を理解した。

「……これからどうするの?」

「…どうしよっか、なんのあてもないや」

「…………」







「いたぞ!!」
138 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 23:46:50.00 ID:HTKgJECL0
号令と共に、複数の憲兵が迷いなく一斉に発砲し始めた。押し倒すように庇う加賀に塞がれ、一瞬だけ視界が真っ暗になる。
不意にのしかかる体重に目を開けると、すぐ隣には苦痛に表情を歪ませ横たわる加賀がいた。その背中にはいくつもの赤い点が作られている。

「加、賀……このぉっ!!」

再び心が黒い感情に支配され、怒りに震えながらも努めて冷静に手持ちの拳銃で四人のうち三人の急所を的確に撃ち抜いた。

残ったもう一人もすぐに狙撃しようとするが、トリガーを弾いても虚しい音が響くだけで銃弾は出ない。この拳銃には六発しか弾が装填されていなかった。

「お許しください…!」

「………!」

悲痛な表情を浮かべながら銃口を向ける憲兵。そこから放たれた鉛玉は、確かに提督の腹部を貫いた。

「ごふっ……」

内部破壊の衝撃に、堪らず口から血を吐き出す。しかしその目はまだ死んでいない。人を殺める恐怖と罪悪感に目を固く閉ざしたのが仇となり、提督にとっては功となっていた。
先に加賀が気絶させた憲兵の傍に転がっていた拳銃を素早く拾い上げ、返す刀で太腿を撃ち抜く。
呻きながら崩れ落ちる憲兵に、何発も何発も怒りをぶつけるように銃弾を撃ち込む。

狂ったように引き金を弾く提督を止めたのは加賀だった。
跳ねる拳銃に優しく手をかけ、そっと下ろしながら提督を見つめる。
それだけで提督はいつも通りの落ち着きを取り戻した。
139 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 23:57:00.45 ID:HTKgJECL0
「あはは…もうどこに行ってもダメだね、これ…」

「ふふ……そう、ね…」

息も絶え絶えになりながら、二人顔を見合わせて乾いた笑いを響かせる。
提督の腹部からも、加賀の背中からも、どくどくと流れ出す血は止まらない。そう、提督が撃ち抜かれた箇所もまた、急所。それは生命の終わりが近いことを明確に示していた。

「………ねえ」

「うん…?」

「どうせなら、誰にも邪魔されない、二人だけの場所で……」

「………うん」

言い終わる前に、全てを理解した提督。
お互いを助け合いながら、ゆっくりと身体を起こす。ついに足が限界になり、歩くことすら出来なくなった提督を担ぐように腕を回し引きずりながら歩き出す加賀。
血みどろの廊下を後に、二人が目指す場所は外だった。

薄透明のガラス扉からは、蒼く輝く海が見える。
140 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/08(月) 00:10:43.59 ID:86KAFSFw0
近くに落ちていた棒切れを拾い、扉の取っ手に引っ掛ける。気休めでしかなかったが、それでも残り少ない時間とその目的を全うするには十分だった。
足を進める度により色濃くなる血痕を増やしながらも、確実に海へと歩き続ける。

「……………」

「提督………提督?」

「……………」

「……眠ってる、のね…呑気なもの、だわ…」

失血により意識を失った提督。寂しさを感じながら歩く加賀。もはや痛みすらもなくなっている。
ふと空を見上げると、キャンパスに描いたような蒼とその中心に高く登った太陽。
心の中で『お別れね』と呟きながら、顔を伏せて歩き出す。
背後からかすかに聞こえる怒声など、すでに二人にとっては何の意味も成さない。

額に汗が滲み出てくる頃、二人は沖合近くの堤防まで辿り着いた。
141 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/08(月) 00:19:48.89 ID:86KAFSFw0
静かに音を立てて弾ける波。
その波に乗せて、優しく揺り起こすように声をかける。

「提督」

「ん………」

「着いたわ」

「そっか……うん、ありがと…」

自分から肩を下りる提督。弱々しく加賀の方へ手を伸ばし、加賀もそれを強く握り返す。

「……………」

「怖い?」

「ううん……加賀と一緒だから、怖くないよ」

「ええ……私も、あなたと一緒なら何も怖くないわ」

「………それじゃ、行こっか」

「………ええ」




「「二人だけの、世界へ」」
142 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/08(月) 00:32:45.82 ID:86KAFSFw0
白く細やかな泡を巻き上げながら、二人同時に海へと身を落とす。
みるみるうちに遠くなる海面、そして陽の光。
潮の流れに乗って、どんどん人の手が付かない沖合まで流される。
傷口から血が流れ出し、身体の内部にまで海水が染み渡っていく。やがて肺にまで海水が侵入してくるが、苦しさなどは微塵も感じない。

それどころか、最愛の人と運命を共にするという幸福感に包まれ、むしろ心地よいような感情にすら思える。
深く、より深く、優しく海に融けるように沈んでいく二人。
固く結ばれた手が、決してお互いを離さずに繋ぎ止める。

そっと暗い海底へとその身を落ち着かせる頃には、すでに二人の命は終わりを迎えている。
しかし、その表情は何よりも安らいだものであった。
143 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/08(月) 00:33:27.88 ID:86KAFSFw0
加賀編終わり
めちゃくちゃグダった…
150 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 21:43:14.16 ID:HRvkY3Nh0
提督「…………」カリカリ

コンコン

提督「ん……入っていいよ」

ガチャ

羽黒「し、失礼しますっ!」

提督「お疲れ様、羽黒……ってそんなに堅くならなくてもいいよ、楽にして」

羽黒「は、はい…」

提督「で、用件は?」

羽黒「あ、は、はい!作戦完了の報告書です!」スッ

提督「お、ありがと」

パラッ

提督「………ん」

羽黒「…………」ドキドキ

提督「羽黒、MVP取ったんだ!よくやったね」ガタ

羽黒「!」ピク

ナデナデ

羽黒「んぁ…えへ、えへへ…///」

提督「これからもこの調子で頑張ってね」ポンポン

羽黒「はい!司令官さんのために、頑張ります!」
151 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:04:05.73 ID:HRvkY3Nh0
提督「さてと…そのためにも、まずは傷を治して補給しないとね。ほら、行っておいで」

羽黒「はいっ!失礼します!」

ガチャ

バタン

提督「…羽黒、着任し立ての頃とは見違えるほど強くなったなあ」

提督「心も、身体も…」

提督「…………」

提督(……なら、もうそろそろいい時期かな…)
152 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:11:37.90 ID:HRvkY3Nh0
羽黒「ふふっ、うふふ……」

羽黒「司令官さんに褒められちゃった…頭まで撫でてもらって…」

羽黒「えへへ………えへへへ…」

羽黒「MVPを取ったら、また褒めてもらえるかな…」

羽黒「なら、もっと……もっと頑張らなきゃ…」

羽黒「もっと……」

羽黒「ふふっ……」

羽黒「…………」
153 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:38:37.22 ID:HRvkY3Nh0
ドーン ガンッ バンッ

那智「おいっ、羽黒!少し前に出過ぎだ!」

足柄「ちょ、ちょっと!さすがに危険よ、下がりなさい!」

羽黒「はぁ、はぁ、はぁ…」ダンッ バシュッ

妙高「………聞こえていないみたい」

イ級「ギィ…」

ドンッ

羽黒「!」

那智「羽黒!」

ドォォン

羽黒「うう……?」

妙高「大丈夫?」

羽黒「あ……妙高姉さん…」

ドンッ

イ級「グエッ」

那智「まったく…こんな弱い奴に気付かないとは、少し油断しすぎじゃないのか?」

足柄「羽黒…あなた、最近ちょっとおかしいわ…」

羽黒「………ごめんなさい…」

妙高「…終わったことはもういいから、今は早く帰りましょう」

那智「ああ…それが先決だな」

羽黒「……………」
154 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:52:17.09 ID:HRvkY3Nh0
提督「羽黒の様子がおかしい?」

足柄「ええ…あの子、気弱なはずなんだけど…最近は人が変わったみたいに好戦的になってるというか…」

提督「うーん……なにかあったのかな…」

足柄「さあ…それは分からないけど、相当無理をしてるように見えるわ…」

提督「うん……あとで言い聞かせておくよ」

足柄「よろしく頼むわね」

バンッ

金剛「テイトクゥーーーー!!!」ドドドド ガバッ

提督「うわあ!?ちょっ、金剛!?」

ドサッ

金剛「やりまシター!ワタシ、MVPデース!!」ギュゥゥゥ

提督「わ、わかったから!わかったから退きなさいってば!」グイグイ

金剛「テーイートークゥー!!」スリスリスリスリ

提督「もおおお!!」

足柄「元気ねえ…」

バタンッ

足柄「……?」

タタタ…
155 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:55:39.65 ID:HRvkY3Nh0
羽黒「なんで……なんで金剛さんと司令官さんがあんなに近くに…」

羽黒「私もあんなのしたことないのに…なんで……」

羽黒「MVP……とったら…また一番になったら、私もあんなことしていいのかな……」

羽黒「なら、もっと頑張らなきゃ…まだ…こんなのじゃ、まだ……」

羽黒「司令官さんに……司令官さんに……」

羽黒「司令官さん……」

羽黒「…………」
158 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/12(金) 19:20:07.06 ID:T2VfoG6nO
提督「…………」

足柄「提督!」

提督「ん、足柄……そんなに慌ててどうしたの?」

足柄「大変よ…!羽黒が、羽黒が…!」

提督「羽黒が、どうかしたの?」

足柄「羽黒が、一人で沖ノ島海域に出撃しちゃったのよ!」

提督「えっ…!?」

足柄「入渠もせずに、ボロボロの艤装を担いで…とにかくまずいわ!」

提督「わ、分かった!すぐに他の妙高型と一緒に出撃して、羽黒を追って!」

足柄「了解!」

タタタ…

提督「羽黒……」
159 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/12(金) 19:31:55.95 ID:T2VfoG6nO
妙高「……見つけた!」

羽黒「…………」

那智「羽黒!」

足柄「羽黒、無事だっ……!?」

羽黒「あ……姉さん……」

那智「な…なんだ、これは…」

妙高「エリートル級にフラグル級二体が……」

足柄「うそ……これ、全部羽黒がやったの…?」

羽黒「うん…えへへ、私、頑張ったから…私…司令官さんに……えへ…へ……」

フラッ

妙高「羽黒!」ガシッ

羽黒「う……」

那智「かなり危険な状態だ…とにかく戻ろう」
160 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/12(金) 21:14:17.91 ID:T2VfoG6nO
提督「…………」ウロウロ ソワソワ

ガチャ

提督「!」

妙高「ただいま帰投しました」

提督「ど、どうだった?羽黒は?」

足柄「今さっき休ませたところ…ずっと無理し続けて、疲労が溜まってたみたい」

那智「だが命に別状はないようだ。一日も休めば治るだろう」

提督「そ、そっか……はぁ……よかったぁ…」ヘニャ ペタン

妙高「あ、一応報告書がありますけど…」

提督「うん…もらっておくね、ありがとう。みんなもお腹空いてるでしょ?早く補給しておいで」

足柄「………ね、ねえ、もしよかったら、一緒にご飯食べない?」

提督「え?ああ…ごめんね、私報告書作らないといけないから…」

妙高「そう…ですか」

那智「残念だな…」

提督「あはは…また今度機会を作るから、今日はみんなで楽しんできて」

「「「了解」」」
162 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/15(月) 11:32:45.90 ID:lloXk/cxO
〜〜〜

提督「…………」

ガチャ

羽黒「失礼、します…」

提督「………羽黒」

羽黒「……はい」

提督「呼び出された理由、分かってるよね」

羽黒「……はい」

提督「言いたいことが二つあるの」

羽黒「……はい」

提督「まずは一つ………単身での勝手な出撃。これはどういうことなの?」

羽黒「っ………」ビク

提督「上官である私の指示もなしに戦場に赴くなんて…下手したら死んでたかもしれないんだよ」

羽黒「ご、ごめんなさい…」

提督「今回は無事に帰ってきてくれたからよかったものの、次こんなことがあれば…どうなるか分かったことじゃないからね」

羽黒「はい……」
163 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/15(月) 11:38:03.16 ID:lloXk/cxO
提督「………でも、まあ」

羽黒「………?」

提督「一人であれだけの戦果を挙げられるなんて、すごいものだよ」

羽黒「………!」

提督「よく頑張ったね、羽黒」

羽黒「は、はい…!」

提督「あと……」ツカツカ

羽黒「へ?」

ギュウ…

羽黒「………!??」

提督「もう、二度とこんなことはしないでね……大切な子が沈むのなんて、絶対に嫌だから……」

羽黒「は……はひ……////」

提督「………よし」パッ

羽黒「あっ……」

提督「今回の件は内密にしておくからね。ほら、演習行っておいで」

羽黒「………はい、失礼します!」

バタン
165 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/15(月) 17:12:07.54 ID:JsTYyaRh0
提督「………ふぅ」

那智「………いいのか?」

提督「うわぁ!?な、那智!?いつの間にいたの!?」

那智「いや、ずっと部屋の前で話を聞いていたんだが…」

提督「そ、そうなんだ…それで、いいってなにが?」

那智「羽黒のことだ。なんの処罰も与えないでいいのかと聞いている」

提督「ああ、そのことね……確かに羽黒のしたことは悪いけど、それでも頑張ってくれたから…それに、なんだか羽黒の成長が嬉しくて…」

那智「………そうか。だが、この件はどう大本営に報告するつもりだ?」

提督「問題ないよ。私もそれなりに偉い立場だし、ちょっと顔を利かせればこれぐらいは…ね」

那智「そ、そうか…」

提督「さてと、お仕事お仕事」ガタ

那智「……………」
166 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/15(月) 17:34:33.47 ID:JsTYyaRh0
提督「………」カリカリ

那智「……………」

提督「………」カリカリ

那智「……………」

提督「………」ピタ

那智「……………」

提督「………あのー」

那智「なんだ?」

提督「いや、いつまでそこにいるのかなーって…」

那智「あ……邪魔だったか?すまない」

提督「そういうわけじゃないんだけど……ただちょっと視線が気になって」

那智「それは悪かった…なら、私はこれで失礼させてもらうよ」ガチャ

提督「あ……」

バタン

提督「………嫌味に聞こえたかな?」
167 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/19(金) 19:28:57.69 ID:iK9o1yruO
提督「…………」モグモグ

妙高「あの、提督」

提督「んぁ、妙高?どうしたの?」

妙高「もしよろしければ、ご一緒してもよろしいでしょうか?」

提督「ああうん、いいよ」

妙高「では、お隣失礼します…」ガタ

ストン

提督「珍しいね、妙高がこんな時間にご飯なんて」

妙高「ええ…少し、提督とお話がしたくて」

提督「? なんの話?」

妙高「……羽黒のことです」

提督「羽黒?」

妙高「はい…あのようなことになってしまったのは、姉である私達がしっかりと羽黒を目の届く場所に置かなかったからです。申し訳ございませんでした…」

提督「ちょ、ちょっと!今さらそんなこと気にしなくていいってば!」
168 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/19(金) 19:37:16.95 ID:iK9o1yruO
提督「元はと言えば私が早く仕事を片付けなかったせいでみんなにちゃんとした指示を伝達出来なかったわけだし、そもそも艤装のロックすらしてなかった私が悪いっていうか、あの…」

妙高「…………」

提督「なんていうか……ああもう!とにかく妙高達は悪くないの!余計な心配させてごめん!」

妙高「………ふふ」

提督「……なんで笑うのさ」

妙高「いえ…提督はお優しいのですね」

提督「うぇっ?い、いきなりなに?//」

妙高「羽黒も、随分気負っていたようでしたので…提督とお話をしてからは楽な表情になっていましたから」

提督「そうなんだ…よかった…」

妙高「提督には助けられてばかりですね…本当に、いつもありがとうございます」

提督「やめてよ、恥ずかしい…//」
169 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/19(金) 19:48:25.43 ID:iK9o1yruO
提督「私の方からも、ありがとうね」

妙高「えっ?」

提督「ここに着任した当時の羽黒ってば、いつもおどおどして怖がってたから…それを近くで支えて応援してくれてたのは妙高達でしょ?だから、羽黒はあんなに強い子に育ってくれたんだなあって」

妙高「そうでしょうか……いえ、そうですね」

提督「なんだかずっと手のかかっていた娘が立派に育ったみたいで…とっても嬉しいんだ」

妙高「母親みたいなことを言うのですね」

提督「そうだね……そろそろ、一人立ちさせてもいい頃だよね…」

妙高「…………」
171 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 01:01:23.93 ID:1l/ZBvsr0
(このスレの存在そのものを忘れていた者の顔)
176 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 09:57:06.94 ID:tGL7JkTdO
専ブラってなんだよ(池沼)
180 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 12:30:25.80 ID:NJ3MDEOLO
なるほど…ありがとうございます
182 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 19:29:47.62 ID:1l/ZBvsr0
〜〜〜

コンコン

提督「入っていいよ」

ガチャ

羽黒「し、失礼します」

提督「ごめんね、急に呼び出したりして」

羽黒「い、いえ!そんな、滅相もない!」

提督「あはは…そんなに固くならなくていいよ、楽にして」

羽黒「は、はい…」ニコ

提督(自然な顔で笑えるようになったなぁ…)

羽黒「それで司令官さん、伝えたいことって…」

提督「ああ、うん…口頭でいいかな」

羽黒「は、はいっ!」

羽黒(伝えたいことってなんだろう…もしかして…も、もしかしたら…)
183 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 22:58:26.79 ID:1l/ZBvsr0
提督「こほん……えーっと、今後の方針の話なんだけど…」

羽黒「あ…はい…」

羽黒(やっぱり…そんなこと、あるわけないよね…)

提督「羽黒を、今日付けで第二遊撃部隊に配属させることにするね」

羽黒「……………えっ?」

提督「好きな時に出撃して、好きなだけ暴れて…まあ、他の子達との予定も組まないといけないし私の管理下にもあるから完全に自由とは言えないんだけど……」

羽黒「……………」

提督「……羽黒?聞いてる?」

羽黒「なんですか、それ」

提督「え?」

羽黒「なんなんですか、それ!?私は必要ないということですか!?」ガッ

提督「っうわ、ちょっ…!?」
184 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 23:15:15.03 ID:1l/ZBvsr0
羽黒「どうしてですか!?遊撃部隊なんてそんな、私は…!!」

提督「い、いや、羽黒、最近張り切ってたみたいだから、好きにさせてあげようかなって」

羽黒「そんなの嫌です!司令官さんの指揮の下で戦って、司令官さんに褒められたくて頑張ってたのに…私はもう要らないんですか!?」

提督「ちがっ、私はただ、羽黒がもう一人でも」

羽黒「やだよ…そんなの、やだ…悪い事をしたのなら謝りますから、司令官さんのためならなんでもしますから…!許してください、お願いです…!」

提督「ちょ、ちょっと落ち着いて…」

羽黒「や、やだ…!見捨てないで…!私を一人にしないで…!」ググ…

提督「痛っ…!は、羽黒…」

羽黒「いや、いや、いやっ…!離れないで、そばにいて……!!」ギュウウ…

提督「う、ぐ……」
185 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 23:23:15.70 ID:1l/ZBvsr0
ガチャ

響「司令官、加賀さんと瑞鶴さんが喧嘩を……あれ」

羽黒「……………」ギュゥゥ…

提督「あ、響…」

響「…何をしているのかな」

提督「ああ、えっと…ごめん、先に用件を聞かせて」

響「……加賀さんと瑞鶴さんが喧嘩をしているから、司令官に止めてもらいたいんだけど」

提督「う、うん……ちょっと待ってね。ほら、羽黒、離れて…」

羽黒「!」ビクッ

ギュウッ

提督「痛っ…!わ、わかった、わかったからもう…」

羽黒「……………」フルフル

響「………司令官?」

提督「ごめん、響…みんなでなんとかしてくれないかな…」

響「……………」クル

ガチャ

バタンッ

提督「うぅ…」
186 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 23:29:21.93 ID:1l/ZBvsr0
提督「…………は、羽黒」

羽黒「……………?」

提督「そ、そろそろ離れて…お仕事が…」

羽黒「え……」ジワ…

提督「ああ、もう…」

提督(お仕事出来ないのは困るけど、羽黒を泣かせるのも嫌だし…)

提督(どうしよう…)

羽黒「……………」ギュウ

提督「うっ…い、痛いよ…逃げないから、もうちょっと力弱めて…」

羽黒「嘘じゃないですよね」

提督「あ、ああ…うん…」

羽黒「……………」スッ

提督「え?」

羽黒「約束」

提督「……………」

キュッ

羽黒「ふふっ……えへ、えへへへ…///」

提督「はぁ……」
188 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/26(金) 19:29:45.88 ID:ojhRKjnTO
提督「……………ううっ」ブルッ

羽黒「……………」

提督「は、羽黒……羽黒っ」

羽黒「?」

提督「その……ちょ、ちょっとトイレに行きたいから、離してくれないと…」

羽黒「えっ…い、いや…」ギュゥゥ

提督「すぐ戻るから!お願いだって!」

羽黒「わ、私も行きます…」

提督「う〜、それでもいいから…も、もうダメっ…!」ダッ

羽黒「あ、ま、待ってください!」バタバタ

ガチャ

バタン
189 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/28(日) 20:29:27.71 ID:823VgtnL0
提督「うーっ……は、羽黒…」

羽黒「はい?」

提督「な、なんで同じ個室にいるのかな」

羽黒「逃げないって約束しましたよね?」

提督「それはそうだけど…でも、だからってさすがにこれは…」

羽黒「どうしてですか?」

提督「いや…は、恥ずかしいでしょ…///」

羽黒「……そんなに、私のことが嫌いですか…?」

提督「そ、そういうわけじゃ…うう…」ブルッ

羽黒「あの約束は、嘘だったんですか…?」

提督「ああ、もうっ!分かった、出て行けなんて言わないから!お願いだから、せめて向こう向いてて!」

羽黒「……はい」クル

提督「あ…う……///」ジワ…

羽黒「…………」
190 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/28(日) 23:18:48.67 ID:823VgtnL0
ジャアアア…

提督「はぁ……」

ガバッ

提督「うわっ、ちょ…羽黒…」

羽黒「…………」ギュウ

提督「そんなにくっつかれると歩きづらいんだけど…」

羽黒「…………」

提督「………ねえ、聞いてる?」

羽黒「…………」

提督「………はぁ」

提督(ずっとこのペースだと疲れてくるなあ…早く戻ってくれればいいんだけど…)

提督(……もしかして、ずっとこのままだったり…)

提督「…………」

提督(……いやいや、さすがにそれはないよね、うん…)
191 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/29(月) 18:32:58.64 ID:7wf8ZMVm0
ガチャ

加賀「失礼しま……」

提督「あっ…か、加賀…」

羽黒「…………」ギュ

加賀「………これ、報告書」トン

提督「あ、う、うん。ありがとう」

羽黒「…………」

加賀「……で、何をしているの?」

提督「っ……!」ギクッ

羽黒「…………」

加賀「答えて。早く」

提督「え、えと、その、これは決してそういうわけじゃ…」

加賀「あなたじゃなくて、この子に聞いてるの。あなたは黙っていなさい」

羽黒「…………」

加賀「……何も言わないのね。なら私から言うわ」

提督「ちょ、ちょっと…」
192 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/29(月) 19:22:22.25 ID:7wf8ZMVm0
加賀「退きなさい。そこはあなたの場所ではないわ」

羽黒「……嫌です」

加賀「…………」イラッ

提督「ま、待って加賀!これは私が頼んだことなの!」

加賀「………なに?」

提督「その、羽黒は人見知りするところがあるから、それを克服させようとこうして、ね?」

加賀「…………」

提督(む、無理があったかな…)

加賀「……あなたがそう言うのなら仕方がないわ」

提督「!」

羽黒「…………」

加賀「……けど、次やる時はもう少し人目に付かない場所でやることね」

提督「う、うん、そうする」

加賀「それじゃ、私は演習に戻るから」

提督「頑張ってねー…」

バタン
193 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/29(月) 19:32:27.54 ID:7wf8ZMVm0
提督「……はああぁ…もう、羽黒…今回は何もなかったからよかったものの、次誰かに見られたら何を言われるか……」

羽黒「…………」

提督「ねえ、羽黒ってば!聞いてるの?」

羽黒「…………」

提督「………はぁ……」

羽黒「………かった」ボソ

提督「え?」

羽黒「司令官さんが、誰にも取られなくてよかった……ふふ…ふふふっ……」

提督「…………」ゾッ

羽黒「……ね?司令官さん」

提督「えっ……え、あ、う、うん…」

羽黒「えへ……約束、したから…えへへ……///」

提督「…………」
196 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 17:45:18.27 ID:HdWT5PA60
提督「…………ふぅ」

提督(結局お仕事全く進まなかった…)

提督(執務室に来た子達みんなに変な目で見られるし…)

提督「…………」チラッ

羽黒「zzz……」

提督(……羽黒は寝てるし)

提督「はぁーあ……」

提督(どうしてこうなっちゃったんだろう……)

提督「…………」クルクル

提督「………あ、もうこんな時間だ」

提督(お風呂入ろう…)

ガタ

羽黒「!」ピクッ

提督「うわっ」

羽黒「ど、どこに行くんですか?」キュッ

提督「い、いや、お風呂に入ろうと…」

羽黒「わ、私も行きます」

提督「……うん」

提督(やっぱりこうなるよね…)
197 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 18:20:01.97 ID:HdWT5PA60
提督「よいしょっと……」ガコン

羽黒「…………」

提督「…………」チラッ

羽黒「? なんでしょうか?」

提督「……ううん、なんでも」

提督(なんでこの広い脱衣所でずっと私の隣にいるかな〜…)シュル

パサッ

羽黒「…………」ジッ

提督「…………ん?」クル

羽黒「…………」

提督「…………」

提督(見られてる……わけじゃないよね、だとしたらものすごい恥ずかしいんだけど…)

羽黒「…………」
198 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 20:37:29.97 ID:HdWT5PA60
チャプン…

提督「はぁ〜………」

羽黒「はふぅ………」

提督「……………」

羽黒「……………」

提督「…………」スス

羽黒「…………」ススス

提督「…………」

羽黒「…………」

提督「……ね、ねえ羽黒」

羽黒「はい?」

提督「ここじゃなくても、別の浴槽もあるけど…」

羽黒「ここがいいです」

提督「だ、だよね…はぁ…」
199 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 22:46:21.60 ID:HdWT5PA60
提督(そろそろ暑くなってきたなあ……髪洗わなきゃ)

提督「…………」

ザバッ

羽黒「!」

ザバッ

提督「………まだ浸かっててもいいんだよ?」

羽黒「い、いえ、お背中流します」

提督「…………わかったよもう、好きにして」

羽黒「はい♪」

提督「はぁ…」
200 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 22:53:39.65 ID:HdWT5PA60
提督「シャンプー…」

羽黒「どうぞ」スッ

提督「…ど、どうも」

カシュッ

シャカシャカ…

提督(普通にいい子なんだけどなあ…なんだか、今日はいつも通りじゃないというか、ちょっと……)

提督(……ううん、いきなりあんなこと言われて少し混乱してるだけだよね。このままいけば、すぐにいつもの優しい羽黒に戻ってくれるはず…)

羽黒「あ、あの…司令官さん、タオルを…」

提督「ん……う、うん……」

スル…

羽黒「…………」
202 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 23:11:51.80 ID:HdWT5PA60
パシャッ

提督(あ……目元に泡が)

提督(目が開けられない…)

羽黒「司令官さんの髪、綺麗ですね…」

提督「あ、ああ、うん…ありがと」

羽黒「……髪だけじゃなくて、こっちも……」スッ

提督「ん……んえ?ちょ、羽黒…?」

ピト

提督「っ……!?」ビク

羽黒「綺麗な肌……」スリ…

提督「やっ……!ちょ、は、羽黒…!」

羽黒「はぁ……はぁ……」サスサス

提督「んあっ…///」
203 : ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 23:22:11.39 ID:HdWT5PA60
提督「ど、どこ触って……やあっ……///」ビクッ

羽黒「司令官さん……司令官さん……」スス…

提督「あ……ま、待っ……」

提督(だ、ダメ…!ここで拒絶したら、また……!)

提督「う……んぅ…!」ビクン

羽黒「ふふ、ふふふ……可愛い…」ムニ

提督「ひっ、あ…うう……///」

羽黒「……あむっ」

提督「やんっ…!そっ、そこ、だめ…あっ…!///」ビクッ ピクン

ーーー

ーーーーー
205 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/01(水) 18:17:14.95 ID:KemIQ0lg0
ーーー

ーーーーー

提督「…………」グッタリ

羽黒「えへへ……♪」

提督(結局されるがままだった…)

提督「…………」チラ

羽黒「どうしました?」

提督「………なんでもない」

提督(すごい疲労感……き、気持ちよかったけど……)

提督「………私もう上がるね」

羽黒「あ、ま、待ってください」

提督(いつまで続くんだろう、これ…)
207 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/01(水) 22:48:50.14 ID:KemIQ0lg0
提督(疲れた……もう寝よう……)ゴソゴソ

羽黒「あ…もう寝るんですか…?」

提督「ああ、うん……」

羽黒「…………」

提督「…………」

羽黒「…………」

提督「……入りなよ」スッ

羽黒「! はい…♪」

ゴソゴソ

提督「…………」

羽黒「えへ……暖かいですね…」

提督「…………」
208 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/01(水) 22:51:54.69 ID:KemIQ0lg0
羽黒「司令官さん……」

提督「…………」

羽黒「……司令官さん?」

提督「………zzz」

羽黒「あ、あれ…もう寝ちゃってる…」

提督「すー……」

羽黒「…………」

チュッ

羽黒「ふふ…ふふっ……」

チュッ

チュッ

羽黒「可愛い司令官さん……私の…」

羽黒「私だけの……」

チュッ
211 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/04(土) 17:42:01.13 ID:wb5rTW6yO
〜〜〜

提督「…………」パチ

羽黒「すぅ……」

提督「………うぅ…」ムクリ

提督「眼鏡……」

カチャ

提督「んん…まだ六時かあ…」

羽黒「ん……えへ…」

提督「…………」

ゴソゴソ

提督「顔洗おう…」

パタパタ

バタン

羽黒「zzz……」
212 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/04(土) 17:47:20.39 ID:wb5rTW6yO
提督「ふあぁ……」ゴシゴシ

バタンッ

提督「……ん?」

足柄「あっ……おっ、おはよう…」

提督「お、おはよう…足柄も早いね」

足柄「え、ええ。昨日は早く寝たから」

提督「そっか……じゃあ私、顔洗ってくるから」

足柄「あ、待って、私も行くわ」

提督「ん…うん」
213 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/04(土) 17:52:34.53 ID:wb5rTW6yO
ジャバジャバ

キュッ

提督「はーっ…目が覚めるねえ」

足柄「そうね、身が引き締まるわ」

提督「よーし……なにしようかな」

足柄「何も決めてないの?」

提督「だって、みんなまだ寝てるし…鳳翔さんは起きてるだろうけど」

足柄「まあそれもそうか…ところで」

提督「?」

足柄「昨日、羽黒と寝ていたの?」

提督「っ……!?な、なんでそれを…」

足柄「毎日同じ部屋で寝てるんだから知ってて当然でしょ。そんなに驚くこと?」

提督「あ、そ、そっか…そうだね、うん…」

足柄「…ねえ、あの子に何かされた?」

提督「へっ?」
214 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/04(土) 17:58:58.74 ID:wb5rTW6yO
足柄「いや、あの子、昨日ずっと提督と一緒にいたから…ちょっと様子もおかしいし」

提督「な、何もされてないよ。大丈夫」

足柄「そう?ならいいんだけど…ごめんなさい、あの子が迷惑かけて」

提督「いやいや、そんな!全然迷惑なんかじゃないよ、むしろ一人で寝る寂しさが紛れたし…」

足柄「……ふぅん、そう」

提督「だから、うん…たまにはいいんじゃないかな」

足柄「………なら、もしよかったら、私も…」

『うああああああああっ!?』

提督「!?」ビク

足柄「羽黒の声だわ…」

提督「ちょ、ちょっと行ってくる!」ダッ

足柄「あ………」

足柄「………ちっ…」
219 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/05(日) 01:57:08.90 ID:7fFQnqHB0
ガチャッ

提督「はぐ……うわあっ!?」

ガバッ

ドサッ

提督「いたた…は、羽黒…」

羽黒「ううぅ…司令官さん…」ギュウウ

提督「うぐ…く、くるし…」

羽黒「どこに行ってたんですか…!起きたら司令官さんがいなくて、一人で、怖くて…うう……」グスッ

提督「わ、分かったから…謝るから、退いて…」グイ

羽黒「やだ…」ググ

提督「もう……」

那智「………おい、いい加減にしないか」

羽黒「!?」ビクッ
220 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/05(日) 02:02:45.15 ID:7fFQnqHB0
提督「あ、那智…」

那智「立て。邪魔だ」グイッ

羽黒「あっ…!?ね、姉さん、離して…!」バタバタ

那智「大丈夫か?」

提督「う、うん。ありがとう」

那智「そうか、ならいい。さあ羽黒、行くぞ」

羽黒「い、いやっ…!」

提督「行くってどこに…?」

那智「昨日言っていただろう、鎮守府近海に敵哨戒部隊が集まっていると」

提督「……ああ、そうだった!ごめんね、忘れてた…」

那智「いや、いいんだ。すぐに終わらせてくるさ」

羽黒「う…ううぁ…」

提督「羽黒……ほんのちょっとだけだから、頑張ってきてくれるかな…?」

羽黒「……………」
221 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/05(日) 02:07:22.41 ID:7fFQnqHB0
羽黒「……分かりました」

提督「!」

羽黒「その代わり、帰ったらたくさん褒めて、ぎゅーってしてくださいね?」

提督「う、うん…わかった」

羽黒「やった、えへへ…それでは、行ってきます!」

提督「行ってらっしゃい…」

那智「現金なやつだな」

提督「あはは…そうだね…その、羽黒をよろしくね」

那智「ああ、任せてくれ。私も、上手くやった暁には何かご褒美……」

羽黒「姉さん?」

那智「………今行く」

提督「?」

那智「なんでもない。それではな」

提督「うん、気を付けてね」



那智「…………」ギリ…
224 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/07(火) 14:51:06.76 ID:x2V8Fwvw0
ドォーン

羽黒「やった!一機撃沈です!」

妙高「…………」

足柄「あの子、ずいぶん頑張るわね…」

那智「ああ。一番になろうと必死だな」

妙高「あんなに張り切られたら、私達がMVPを取ることも出来ないものね」

足柄「………そうね」

那智「少し出しゃばりすぎ…だな」

妙高「本当に……ね」

ガシャンッ




ドォーン
228 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/07(火) 15:55:36.16 ID:x2V8Fwvw0
提督「……え?羽黒が大破?」

妙高「はい、後方から接近していた潜水艦に気が付かずに…」

提督「そうなんだ…ごめんね」

足柄「あなたが謝る必要はないわ。はい、報告書」

提督「うん、ありがと……」

那智「……おい、大丈夫か?」

提督「え?」

妙高「顔色が悪いようですが…」

提督「あ、あー……ちょっと、頑張りすぎてるのかもね…」

足柄「少し休んだ方がいいわ」

提督「うん…ありがと」

那智「それでは私達も、補給に行ってくる」

提督「うん、お疲れ様」

バタン
229 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/07(火) 16:22:53.96 ID:x2V8Fwvw0
提督(先の偵察隊の報告だと潜水艦は確認されてなかったはずなんだけど……)

提督(……そういうこともある…よね)

提督「…………」カチャ

カチ カタカタ

ツーッ

提督「……あ、大淀?羽黒の修復、どれくらいかかりそう?」

提督「………うん……そう…ありがと」

提督「高速修復材?……今は使わないでおいて。大規模作戦が控えてるから…」

提督「うん…お願いね。それじゃ」

ガチャン

提督「…………」
230 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/07(火) 16:37:46.02 ID:x2V8Fwvw0
ドサッ

提督「はぁ………」ギィ

提督「…………」

提督(やっと一人になれた……)

提督(静かだなあ…羽黒のことも心配だけど…)

提督(今は……こうしててもいいよね……)ウトウト

提督「…………」
233 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/08(水) 16:12:52.01 ID:aEmxhEC30
ガチャ

「失礼します……あら……?」

提督「zzz………」

「…もう、提督ったら……」

提督「……すぅ…」

「こんなところで眠っていたら、風邪を引きますよ」

ユサユサ

提督「ん……」パチ

「お目覚めですか?」

提督「あ……?ああ、鳳翔さん…」

鳳翔「ふふ、おはようございます」

提督「……あ、ごめん!なにか用事でもあった?」

鳳翔「いえ、もうすぐお昼の時間だったので一応知らせておこうと…」

提督「そっか…ありがと」
236 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/08(水) 16:41:44.04 ID:aEmxhEC30
鳳翔「………あの、大丈夫でしょうか?」

提督「……え?何が?」

鳳翔「その、ずいぶんやつれた顔をしていますが…もしかして本当に風邪かなにかでは…」

提督「あ、いや、そういうのじゃないんだ、ほんとに」

鳳翔「なら、別の何かが…?」

提督「あっ……」

鳳翔「……私では力になれないかもしれませんが……話していただけますか?」

提督「………そうだね…隠す理由もないよね……」

鳳翔「よかった…では、お隣失礼しますね」

提督「うん、座って」

ギッ

鳳翔「それでは、聞かせていただいても…」

提督「えっと、どこから話そうかな……うーん……」

〜〜〜
237 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/08(水) 17:28:14.21 ID:aEmxhEC30
〜〜〜

鳳翔「………なるほど、羽黒さんがおかしくなってしまったと…」

提督「ずっとくっつかれるのはいいんだけど、私のせいであの子があんなことになってしまったんだと思うと……なんだか、申し訳ないというか…罪悪感で私までおかしくなりそうで…」

鳳翔「そこまで追い詰められていたんですね……ごめんなさい、気付いてあげられなくて…」

提督「ううん、鳳翔さんの責任じゃないよ…悪いのは私だから」

ギュ…

提督「えっ…?」

鳳翔「その……人は、手を握られていると安心するそうです。信頼しあっている仲での話なので、効果があるかどうかは…」

ギュ

鳳翔「!」

提督「ふふ……ありがとう、とっても安心する…」

鳳翔「あっ、ありがとう、ございます……私達、信頼しあっている、のです、ね…///」

提督「うん……鳳翔さんの手、すごくあったかくて…ほんとに、安心、する……」

ポタッ

鳳翔「……!て、提督…!」

提督「え……あ、あれ、なんで……」ポロポロ

鳳翔「………大丈夫ですからね、今は私がついていますから…」ギュウ

提督「あ、ありがっ……うっ、ううう……!」ポロポロ

鳳翔「…………」ナデナデ
242 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/09(木) 12:26:25.92 ID:A4BJKe6pO
鳳翔「…………」ポンポン

提督「…………」

鳳翔「もう落ち着きました?」

提督「………うん、ありがと」スッ

鳳翔「あの、辛い事があればまたこうしてあげますから…遠慮せずに言ってくださいね」

提督「えへへ……そうするね」

グゥゥ

提督「おっと…」

鳳翔「ふふ……ご飯、食べに行きましょうか」

提督「……うん」ゴシゴシ

ガタ
245 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/12(日) 21:47:32.23 ID:gTdrhq7s0
〜〜〜



執務室

提督「ふぅ……お腹いっぱいになったし、仕事しなきゃ…」

提督「……………」

提督(羽黒、大丈夫かな……)

ガチャ

足柄「今、ちょっといい?」

提督「ん、足柄……どうしたの?」

足柄「あの子…羽黒のことなんだけどね」

提督「! 容態はどう?」

足柄「特に問題はないわ。ゆっくり休んでる」

提督「そっか………その、私のことで何か、言ってたりしない?」

足柄「そのことなんだけど…」

提督「?」

足柄「今日一日、あの子は私達の部屋に置いておくことにしたの」
246 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/12(日) 21:57:51.76 ID:gTdrhq7s0
提督「え…?で、でも、それって大丈夫なの?」

足柄「大丈夫……とは言えないけど」

提督「ならそんなこと…」

足柄「でも、あの子を放っておいたらまたあなたが迷惑するじゃない」

提督「そんな、私は迷惑だなんて…」

足柄「そうじゃなきゃあんなにやつれた顔しないでしょ?」

提督「う……」

足柄「あの子が少しおかしいのは私達も理解してるから…私達が責任を持っていつも通りにしてあげなきゃいけないの。ね?」

提督「………うん」

足柄「ふふ、分かってもらえたかしら」

提督「うん……羽黒をよろしくね」

足柄「ええ、任せて」

提督「………」
247 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/12(日) 22:03:47.65 ID:gTdrhq7s0
足柄「けど……もしもの話だけど」

提督「?」

足柄「最悪の場合は……あの子は、ここに居られなくなるかもしれないわ」

提督「………!!」ビク

足柄「安心して、そうならないために私達がいるから」

提督「……うん…」

足柄「絶対にそんなことにはさせないわ。約束する」

提督「………お願いね」

足柄「ええ。それじゃあね」

提督「うん、待ってるって言っておいて」

足柄「了解ー」

バタン

提督「………大丈夫、だよね」
251 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 15:19:25.40 ID:9ZeaCHby0
提督「…………」カリカリ

ガチャ

加賀「失礼します」

提督「ん……どうしたの?」

加賀「いえ…今日はあの子はいないのね」

提督「ああ、うん…ちょっと今、入渠ドックにいるから」

加賀「出撃したの?」

提督「うん、鎮守府の近くに敵が集まってたみたいだからその偵察に行ってもらってたんだけどそこでね…」

加賀「そう……災難ね」

提督「あはは…まあ、ちゃんと私が作戦指揮を取らなかったせいでもあるから…」

加賀「大規模作戦が控えてるのでしょう?もっと気を引き締めなさい」

提督「はい…」
252 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 15:36:04.90 ID:9ZeaCHby0
加賀「…………」

提督「………まだ何か?」

加賀「忙しそうね」

提督「え?ああ、うん」

加賀「手伝うわ」

提督「えっ、いいよ、悪いよ」

加賀「どうせ暇だから。私は構わないの」

提督「ダメだよ、ゆっくり休んでて」

加賀「これを終わらせてあなたとゆっくり休むわ」

提督「………むぅ」

加賀「いいでしょう?」

提督「…えへへ、ありがと。じゃあ、この書類お願い」

加賀「ええ」
253 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 18:38:40.66 ID:9ZeaCHby0
〜〜〜

提督「……ふぅ」

加賀「ひと段落したみたいね」

提督「うん、加賀もお疲れ様」

加賀「そうね、少し休憩にしましょうか」

提督「うん……はぁ…」ギッ

加賀「……お茶を淹れてくるわ。そのまま待ってて」

提督「ありがとー」

ガチャ

バタン

提督「………なんだろ、この感じ…」
254 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 19:05:29.18 ID:9ZeaCHby0
ガチャ

加賀「お待たせ」

提督「ん…ああ、ありがと…」

コト

提督「…………」

加賀「……飲まないの?」

提督「……え?あ、いや、いただくよ、うん…」

スッ



───『二人だけの、世界へ』

提督「………っ!??」ズキッ

加賀「?」

提督「うっ……!うぁ…!?」

提督(なに、これ……海の底…!?なんでこんな、頭の中がいっぱいに……!)

加賀「ちょっ……どうしたの?大丈夫!?」
255 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 19:10:23.71 ID:9ZeaCHby0
提督「う……だ、大丈夫…ちょっと、頭痛がしただけ…」

加賀「薬、飲む?確かここに…」

ゴソゴソ

加賀「……あ、あったわ。ほら」

提督「あ、ありがとう……でも、ちょっと待って…」

加賀「え?」

提督「お茶より水の方が飲みやすいから…そっちで飲んでくるね」ガタ

加賀「……それもそうね、お茶は熱いものね」

提督「ごめんね、あとで飲むから」

バタン

加賀「…………」ガリッ
256 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 20:34:07.53 ID:9ZeaCHby0
バタン

提督「はぁ…ごめんね、すぐ仕事に戻るから」

加賀「いいわ、今日はもう何もしないで身体を休めて」

提督「えぇ?ダメだよ、まだ終わらせてないのに」

加賀「頭が痛いんでしょう?その状態のまま無理をして風邪でも引いたらどうするの?」

提督「これくらい大丈夫だよ、風邪なんて引かないもん」

加賀「ダメ。ここは譲らないわ」

提督「………はぁ、分かったよ…」

加賀「それでいいわ」

提督「こうなった加賀は絶対譲らないもんね…ふふふ」

加賀「そうね。じゃあ、後は私がやるから」

提督「うん…」
261 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 22:07:34.47 ID:9ZeaCHby0
提督「……………」ジィ

加賀「……?どうかした?」

提督「………あのね、さっき…頭が痛くなった時に、変なものを見たの」

加賀「変なもの?」

提督「ものというか光景なんだけど……その、私と加賀が二人で海の底で眠る光景……」

加賀「………心中、ということ?」

提督「うん……そう思うと、なんだか不安になっちゃって…」

加賀「ふふ……どう転んでもそんなことにはならないわ、心配しないで」

提督「……そうだよね。そもそもそんな状況、あるはずがないよね」

加賀「きっと疲れてるから変なことを考えてしまったのよ、甘いものでも食べてゆっくりしなさい」

提督「うん。じゃあ、後よろしくね」

加賀「ええ、任せて」

バタン

加賀「……心中、ね……」
262 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 22:21:26.09 ID:9ZeaCHby0
提督「甘いもの甘いもの……確か食堂の棚に羊羹が入ってたよね……」

提督(加賀の言う通り、休むことも大事だし…たまにはいいかな)

提督「……………」

提督(みんな、元気だなぁ……)

提督(このままずっと、誰一人として欠けることなく……平和になればいいのになぁ…)

「物憂げな表情だな。考え事か?」

提督「ん……あ、那智…」

那智「ふふ。そんな顔をしていると、艦隊の士気が下がるぞ」

提督「あはは……うん、そうだよね、もっと気を引き締めないと」

那智「おお、いい顔になったな。好きだぞ、その表情」

提督「えあっ、やだ、いきなりなに?///」カァ

那智「本心を言っただけだ、そう赤くなるなよ」

提督「もう、那智が変なこと言うからでしょ…///」

那智「ところで、これからどこかに行くのか?」

提督「んー、ちょっとお腹空いたから食堂に」

那智「おやつの時間にしては少し遅いようだが…私もいいかな」

提督「うん、一緒に行こう」

那智「ふっ、そう来なくてはな」
264 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/15(水) 10:51:56.71 ID:0eb5F80O0
そうですね、ルート分岐みたいなものです
飲んでたらまた同じ未来を辿っていましたね
273 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 16:48:36.14 ID:feVThyU50
提督の私室

提督(それから那智と羊羹を食べて、足柄に羽黒の修復の経過を聞いてから駆逐艦の子達と遊んで…)

提督(もうみんな寝静まったよね…)

ボフッ

提督「はぁ……」

提督(はしゃぎすぎて疲れた…)

提督「…………」

提督(……そういえば、足柄達が羽黒は部屋で寝かせるって言ってたなあ…)

提督(羽黒……明日にはいつも通りに……)

提督「…………」スゥ…
274 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 17:13:39.50 ID:feVThyU50
キィ…

提督「すぅ……」

「…………」

パタン

スタスタ



ギシッ…

提督「ん……」ゴロ

「ふふっ……」


ガチャンッ

提督「…んぁ……う…?」パチ

「おはようございます、司令官さん」

提督「……あ……羽黒…!?」

羽黒「司令官さんは、だめな子です」
276 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 19:58:14.87 ID:feVThyU50
提督「な、なにを言って…」

ガチッ

提督「……!?」

提督(なにこれ…なにかで縛られてる…!?)

羽黒「どこにも行かないって……ずっと一緒に居てくれるって言ったのに…」

提督「うっ……」

提督(動けない…!)

羽黒「約束したのに、勝手にどこかへ行っちゃうんですから…」

提督(…!なんだか、危険な匂いがする…!)

提督「は、羽黒…ちょっと、落ち着いて、話を」

羽黒「司令官さんは、だめな子です」スッ

提督「っ……!?なっ、なに、そのノコギリ…」

羽黒「ちゃんと、どこにも行かないようにしなきゃ…司令官さんはだめな子ですから…」

提督「ひっ…!」
280 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:27:57.80 ID:feVThyU50
羽黒「ふふ…ちょっと痛いかもしれませんけど…我慢してくださいね…ふふっ……」ピト

提督「ま、待って…!話を聞いて!羽黒!」

羽黒「ちゃんと…ちゃんと、私がするから…」グッ

提督「羽黒っ!!」

バァン!!

羽黒「!」ビク

憲兵「各員、あの艦娘を取り押さえろ!女だからと言って容赦はするな!!」

ドタバタ

羽黒「きゃあ!?」

憲兵「動くんじゃない!このっ…!」

羽黒「いやっ…!離して!離して!!」

提督「は、羽黒!」

足柄「提督、大丈夫!?」

提督「足柄…!?こ、これって…」

那智「もし何かあってはいけないと思って憲兵を待機させておいたんだが…」

妙高「最悪の結果、です…」

提督「えっ……ちょ、ちょっとまってよ、そんなの…」
282 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:35:35.25 ID:feVThyU50
那智「この状況であの子を庇えると思っているのか?」

提督「っ……!で、でも…!」

足柄「ノコギリに手錠……もう言い逃れは出来ないわ」

提督「そんな……」

妙高「……お別れ、です」

羽黒「やだ、やだ…!離して!」

提督「羽黒……」

羽黒「司令官さん……!た、助けてっ……」

提督「…………ごめん……」

羽黒「………!!う、うそ…」

憲兵「さあ、来い!」グイッ

羽黒「いや…いや…!司令官さん!司令官さんっ!!」ズズズ

提督「ごめん…ごめん、羽黒……」

羽黒「いやああああああっ!!」

バタンッ

提督「……………」
283 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:40:17.66 ID:feVThyU50
憲兵「……お騒がせ致しました。事情聴取のほどは、また後日ということで…本日はもうお休みください、それでは」

提督「……………」

バタン

足柄「……………」

那智「……………」

妙高「……………」

提督「………なんで…こうなっちゃったのかな……」

那智「……すまない、私達の責任だ」

足柄「絶対にこんなことにはさせないって言ったのに……ごめんなさい…」

妙高「提督……提督は悪くありませんから…」
284 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:42:54.77 ID:feVThyU50
提督「…………もう、やだよ……こんなの……」

足柄「悲しい……けど、大丈夫よ、安心して」

提督「…………?」

那智「ああ……これからは私達が傍にいる」

提督「…………」

妙高「絶対に、誰も提督を見捨てたりはしませんから」

提督「…………」





「ずっと、一緒にいるから」




「………うん」

285 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:44:03.47 ID:feVThyU50
羽黒(?)編おわり
次は青葉です、恐縮です
293 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 21:13:55.34 ID:jVPH7A3kO
タタタ

サッ

「…………」

提督「…………?」

シーン

提督「…………」クル

「!」

ダッ

提督「そこだぁ!」バッ

「ひえぇ!?」

提督「やっぱり青葉かぁ…そんなにコソコソして、何か用?」

青葉「い、いやぁ〜、なにか面白いニュースでもないかなーと思いまして…」

提督「私なんて見てても何もないよ、別の人のところに行った方がいいんじゃないかな」

青葉「とは言いましても、他のところに行っても何もないんですよねえ」

提督「……まあ、確かに。平和だもんね、ここ」
294 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 21:17:59.89 ID:jVPH7A3kO
青葉「青葉、退屈すぎて死にそうですよぉ…」

提督「うーん…面白い話かぁ…」

青葉「なにかないですかねぇ、こう、わーっとなるようなの」

提督「………そういえば、鳳翔さんがクマのぬいぐるみを抱いて寝てるって噂を聞いたんだよね」

青葉「なんですかそれ!?気になります!!」

提督「でしょ?ふふふ、ちょっと調べて来てくれるかな」

青葉「はい、お任せください!では!!」

タタタ…

提督「……元気だねえ」

提督「さてと、私も仕事……ん?」

ヒョイ

提督「………?」

提督(なんだろうこれ、青葉の手帳…?)

提督「…………」キョロキョロ

提督(ちょっとぐらい覗いてみてもいいよね…)
295 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 21:22:59.78 ID:jVPH7A3kO
パラッ

提督「………わぁ」

提督「ふむふむ……」

提督(色んな子達に関するメモかあ…)

提督(金剛の髪の考察…大和型のバストサイズ…潜水艦の水着の由来に……うわっ、パンツの色や柄まで…!?)

提督(その横に写真も貼り付けてある…うわ、大淀ったら意外と大人……)

提督「…………」

提督(しかしこれだけ情報があるとしたら、私のこともそれなりに……)

パラパラ

提督「…………?」

提督(あれ、一つもない…?)

提督「…………」パラパラ

提督(……うん、見間違いじゃないよね…)

提督(よく青葉につけられることがあるから少しくらいあるとは思ったけど……もしかしてあんまり興味持たれてないのかな…?)

提督(……まあいいや、青葉に返しに行かなきゃ)
296 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 21:28:14.97 ID:jVPH7A3kO
提督「…………」

コンコン

シーン…

提督「…………あれ?」

ガチャ

提督「お邪魔しますよ〜…」

提督「…………」キョロキョロ

提督「…やっぱり誰もいない」

スタスタ

提督(青葉の机は……これかな)

ストン

提督(ここに置いておけば分かるよね…)

提督(…さてと、やること済ませたし戻ろうかな)

提督「…………」チラッ

提督「………ん?」

提督(手帳がもう一つ……)

ガチッ

提督(鍵がついてる…)
298 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 22:05:49.38 ID:hI7XQx0j0
提督「…………」ソワソワ

提督(気になって仕方ない…!)

提督(青葉がこうまでして隠したいものってなんなんだろう…気になる…気になる…!)

提督「…………っ」

ゴソゴソ

提督(鍵…どこかにあるはず…)

ガタ

提督(ここじゃない…)

ガタ

提督(ここでもない…)

ゴソゴソ

ゴソゴソ…

提督「………!」

チャリン

提督「あった…」
302 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 23:53:19.59 ID:hI7XQx0j0
提督「これで開く、はず……たぶん……」

スッ

カチッ

提督「………開いた……」

提督「…………」グッ

提督(ちょっとだけ……ちょっとだけ……)

提督(青葉の秘密……)

提督「…………」ドキドキ

バッ

提督「…………」

提督「……………」

提督「…………………っ!??」

提督(なに、これ……私の写真…!?)
303 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 00:15:05.61 ID:Kio8vBop0
提督(ページ一面に…)ゾワッ

提督(どれも視線が合ってない……こんなの、いつの間に…)

パラパラ

提督(他のページもびっしり…お風呂に入ってるところまで…!)

提督(……もしかして、見てはいけないものを見てしまったんじゃ……)

提督「…………?」

提督(最後のページだけ空いてる…?)

スッ

「ふふっ♪」

提督「!!」バッ

パシャッ

青葉「あーあ…青葉、見られちゃいましたねえ…」

提督「あ、青葉…違うの、これは…」
304 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 00:28:52.26 ID:Kio8vBop0
パシャッ

青葉「いいですねえ、その怯えた表情。これもコレクションに加えなきゃ」

提督「う、うあ……」

青葉「さて……司令官、これはどういうことなんですかねえ?」

提督「ち、ちがっ…ただ、興味本位で覗いただけで、悪意があったわけじゃ…」

青葉「ふぅん?人の秘密を見ておいて言う台詞がそれですか?」

提督「ご、ごめんなさい…この事は、誰にも言わないから…許して…お願い…」

青葉「………ダメです」

提督「! そ、そんな…」

青葉「青葉も見られたくないものでしたからねえ、それなりのことをしないと気が済みません」

提督「……なにを、するの…?」

青葉「ふふっ、そうですねえ。とりあえず、誰の邪魔も入らない場所で…ゆっくり、してあげますよ」ニヤァ

提督「ひっ…」

青葉「それじゃ、行きましょうか」グイッ

提督「……っ!」

提督(怖い…何をされるんだろう…)ビクビク
305 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 00:34:45.44 ID:Kio8vBop0
〜〜〜

パシャッ

パシャッ

提督「……………」

青葉「おお〜いいですねぇ〜」

パシャッ

パシャパシャッ

提督「………あの……」

青葉「ほら、もっと笑って笑って!せっかくの可愛い顔が台無しですよ!」

提督「か、かわ……///」カァッ

青葉「はいはい、そのままピース!」v

提督「あ、い、いえーい…///」v

青葉「ああ〜エクセレント!実にいいですよー!!」

提督「……あの……」

青葉「はい?なんですか?」

提督「……なにこれ?」

青葉「なにって、撮影会ですけど」

提督「そ、そう……」

提督(なんか、普通に写真撮られてる…)

青葉「よーし、じゃあ次行きましょうか次!」
306 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 00:50:12.26 ID:Kio8vBop0
青葉「はい、これ!着てください!」

提督「着てくださいって…む、無理だよこんな、ゴスロリの…」

青葉「へえぇ、人の恥ずかしいところを勝手に見たのに自分は見せないんですかぁ?」

提督「うぐ…わ、分かったよ、もうっ…///」

青葉「はい!じゃあ着替えてください!」

提督「着替えるって…どこで?」

青葉「ここです!」

提督「……!?む、無理だよ!無理無理、そんな、恥ずかしいって!」

青葉「何度同じ事を言わせれば気が済むんですかねえ」

提督「だって、こんなの恥ずかしくて死ぬレベルだもん!目の前で着替えろだなんて…」

青葉「青葉としてはあの手帳を見られた時点で首を吊ってもおかしくないくらいには恥ずかしかったんですが」

提督「う、ううぅ……!やればいいんでしょやれば!もう覚悟は決めたもん!///」

青葉「ひゅー!それでこそ司令官です!」パチパチ
310 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 01:37:14.52 ID:Kio8vBop0
提督「……………」シュル

パサ

青葉「ほおー」

提督「あ、あんまり見ないでよ///」

パシャッ

提督「撮らないでよ!!///」

青葉「えへへぇ、下着姿の司令官なんて滅多に見られないものですから、つい」

提督「もう…///」

青葉「それに恥じらってる表情ってなんだか…こう、そそられますし」

提督「それ私に言うの?」

青葉「それもそうですね。というか早く着替えなくていいんですか?また撮っちゃいますよぉ、うひひ」

提督「え?きゃあっ!む、向こう向いててよ!///」カァ

青葉「はいはーい」
311 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 01:47:32.65 ID:Kio8vBop0
青葉「というか司令官、ムネおっきいですねえ。いくつぐらいあるんですか?」

提督「…………92」

青葉「うわあお…」

シュッ

提督「着替え終わった……んだけど、これでちゃんと着られてるのかな…?」

青葉「ん、どれどれ……ゴッファ!!!」ブシュッ

提督「きゃあ!?だだ大丈夫!?」

青葉「ら、らいびょうぶでふ、ちょっと破壊力が強すぎただけでふ」フキフキ

提督「な、ならいいけど…それにしてもこれ、すっごいふわふわしてる…」

青葉「さーて、このまま撮影いきますよー!」

提督「う、うん」

青葉「まずは傘を肩にかけて、横顔を見せるように佇んでください!」

提督「こう?」スッ

青葉「おおーいいですよお!絵になりますねえ!」

提督(こんなに言われるとくすぐったい…)///

青葉「じゃあ次はですねえ……

〜〜〜
312 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 01:55:54.17 ID:Kio8vBop0
〜〜〜

青葉「う〜ん可愛らしい…たまにはガーリッシュな服も着てみたらどうですか?」パシャッ

提督「そ、そうだね…」

提督(いつまで続くんだろうこれ…)

青葉「えーっと、次が最後ですねえ。司令官、そのまま立っててください」

提督「あ、うん」

提督(よかった…これで終わるんだ…)

青葉「よーし…」スッ

提督(立ってるだけ…何があるんだろ…?)

青葉「ポチッとな」ポチッ

バァーン!!

提督「え?」

青葉「おほっ」

提督「………きゃああああーーーーー!??!?」

青葉「おおおおおお!!いいですねえその羞恥と驚愕の表情!!興奮させてくれますねえ!!」パシャパシャ

提督「なんで服が破れるのぉ!?意味わかんないよぉ!!///」

青葉「ああーもうっ!司令官、可愛すぎますぅ!!」ガバッ

提督「きゃあ!?」

ドサッ
314 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 02:00:00.38 ID:Kio8vBop0
青葉「えへへぇ、司令官〜」ムギュウ

提督「こ、こら、くっつきすぎ!」

青葉「司令官が可愛いのがいけないんですよ!」スリスリ

提督「もぉ…青葉ってば…」

青葉「でも、ちょっと調子に乗りすぎましたかね…反省してます…」

提督「きゅ、急にそんなに改まらないでよ…元はと言えば悪いのは私だし」

青葉「それもそうですね!」

提督「切り替え早いねきみ」

青葉「いやーでも、青葉的にはいい写真がいっぱい撮れましたし大満足ですよ!」

提督「…その写真、どうするの?」

青葉「へ?これですか?」
315 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 02:03:02.47 ID:Kio8vBop0
青葉「さっきの手帳に保管します。誰にも見られないように」

提督「そんなに大事なものなの?」

青葉「むう、司令官は青葉の想いを理解してくれないんですか」

提督「いや…どれだけ想われてるのかは分かったつもりだけど」

青葉「まあ元より叶わぬ恋だって、割り切っていたんですけどね。だから…だから、これは…」

提督「?」

青葉「………司令官と青葉だけの、秘密です」ニコ

提督「!」キュン

提督(やばいかわいい…)
316 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 02:03:56.98 ID:Kio8vBop0
青葉編おわり
歪んだ一途な愛
このあと二人は幸せなうんぬん
328 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 05:01:15.81 ID:vG3eZMLu0
そういえばなんで次は鳳翔さんって予言されたんですかね…
ニュータイプ兄貴こわいな〜書き溜めすとこ
331 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:22:38.00 ID:vG3eZMLu0
……………

「ただいま戻りました」

あ………。
遠くの方から、ドアの開く音と鳳翔さんの声が聞こえる。頭だけを起こして、音の鳴った方を確認する。

………見えない。あれ、なんで?いつもならこの距離でも………
………ああ、そっか。眼鏡がないから。ここに来てからは、そうだった。

腕の力だけで身体を支え、這いずるように近寄る私をそっと抱き起こしてくれる。

「ごめんなさい、長い間一人にさせてしまって…」

そう言いながら、優しく頭を撫でてくれる。でも、その声は悲壮に満ちていて、とても辛そうだった。

「う……あ、ぁ…っ……」

ううん、そんなことないよ。って言おうと口を開くけど、声が出せない。
燃えるように喉が痛む。
ああ……そうだ、薬品か何かで喉を焼かれたんだっけ。

そんなこと、どうでもいい。
代わりに、にこっと微笑んで怒りの意思がないことを伝えると、また頭を撫でながら抱き締めてくれる。
……あったかい。鳳翔さんに、包まれてる。
333 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:31:30.17 ID:vG3eZMLu0
そのまま、言い聞かせるように話してくれる。

「今日は……みなさんが提督のことを探していたんです」

………みんな?
みんなって、誰?
ぼんやりとした思考で、何度も脳の中で再検索をかける。

………… ………… …………
………… ………… …………
……ああ、鎮守府のみんなのことだ……

私を探してる?
なんでそんなことしてるの?
そもそも、どうしてこうなったの?

私、確か………
………… ………… …………
………そうだ、羽黒が私から離れなくなって…それを鳳翔さんに相談したら優しくされて、なんだか涙が出てきて……そのまま泣き疲れて寝ちゃって、それから……
それから………

………… ………… ………思い出せないや。
でも、今が幸せだから、そんなのどうだっていいよね。
334 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:36:31.02 ID:vG3eZMLu0
私も鳳翔さんと目線を合わせて話したくて、足を動かそうとするけどダメ。もう、ぴくりとも動かない。

なんだっけ、これ……前に本で見たような…
筋委縮……?いや、ちょっと違う……廃用症候群……?

………なんでもいいや。鳳翔さんが優しくしてくれることには、変わりないし。

「でも安心してくださいね。ここは、誰にも分からない場所ですから」

うん…
ずっと、鳳翔さんと二人で…
ずっと、一緒に居られるんだよね…
幸せだなぁ……

………うん、ずっと一緒。
それ以外は、何も考えなくていいんだ。
鳳翔さんがいるだけで、幸せだから。

「提督……」

強く、ぎゅっと抱き締めてくれる。
私も、きゅっと抱き返す。
暖かくて優しい、鳳翔さんの手が髪を撫でる。
ふふっ。
くすぐったくて、気持ちいい。
眠気を誘うような……手触り……
335 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:42:11.62 ID:vG3eZMLu0
………なんだか、眠くなってきちゃった。
意識がかすんで、なにかを考えるのも難しくなってくる。だんだんと思考もぼんやりとしてきて……瞼が降りてくる……

「……眠いんですか?」

うん……そう、もう今すぐにでも、眠っちゃいそう……指先も動かせない………

「大丈夫ですよ………このまま眠っても、私が傍に居ますから……」

そう言って、またぎゅって抱き締めてくれる。暖かい……私も、もっと力いっぱい抱き返したい……

………… ………… …………
………そう、だよね……眠って、起きれば……その時には、いつもと同じ……身体も自由になってるはずだから……

だから………

それまでは………







おやすみなさい。




336 : ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:43:20.89 ID:vG3eZMLu0
鳳翔さん編おわり
なぎさ先輩!?まずいですよ!(元ネタ)

おすすめSS