1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 17:43:38.40 ID:0ofx2EjTO
敵「グ……」バタッ

ピンク「やった……やったよ!やっと私もスーパーモードになれた!」

イエロー「やったじゃんピンク!」

ピンク「うん!これで私も足手まといじゃないよ!」

ブルー「ああ、お前も立派な戦力だぜ」

グリーン「これで皆スーパーモードになれるし、いつどこに敵が来ても安心だな!」

男「いや、俺まだ……」

グリーン「ん?ああ、そうだったな」ハハッ

男「……もう遅いし俺帰るわ。ピンク、おめでとう」

ピンク「^^」

レッド「じゃあそろそろ解散するか」

引用元: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1347785018/

4 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 17:46:22.13 ID:0ofx2EjTO
男「はぁ」スタスタ

男「敵と戦い続けてもう一年か……」スタスタ

男「最初は三人だけのチームだったんだよなあ」スタスタ

男「リーダーのレッド、紅一点のイエロー、そして俺」スタスタ

男「実にバランスの良いチームだった」スタスタ

男「あの頃は誰もスーパーモードになんかなれなくてさー」スタスタ

男「皆で協力して頑張って敵倒してたんだよなー」スタスタ

男「ピンチの時、レッドーがスーパーモードになった瞬間は素直に感動したよ」スタスタ

男「その時はリーダーの特権みたいな感じだと思ってたのになあ……」スタ…

男「……」
5 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 17:49:08.35 ID:0ofx2EjTO
男「イエローもスーパーモードになれるようになって……」

男「新しく入ってきたメンバーも次々と…………スーパーモードのバーゲンセールかってんだ」

男「……そして今や」

男「俺だけスーパーモードになれない」

男「……」


トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!

男「あ、メールだ」ピッ

男「!!」


『敵の反応あり 至急現地に集合せよ 場所は……』


男「この近くだ!」
6 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 17:52:15.39 ID:0ofx2EjTO
男「見つけたぞ!」

敵「アアアア」

男「獣型か……来い!」

敵「ウォォ……ヌガァ!」バキッ

男「うぐっ……強い……どりゃあ!」バキッ

敵「ゴッ……ヌヘアアハハ」

男(お互いの力はほぼ互角……それか若干向こうのが強いってとこか)

男「でも負けられない……!俺にだって……」


男「初期メンバーの意地があるんだ!!」
8 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 17:55:49.22 ID:0ofx2EjTO
グリーン「待たせたな!」サッ

男「えっ」

グリーン「いくぜ!スーパーモード!!」シャキーン

超グリーン「どりゃっ」

敵「グワアアアアアアアヤラレタアアアアアアア!!!」バタッ

グリーン「はい終わり」スッ

イエロー「来たよ……ありゃ、遅れちゃった?」

グリーン「あー大丈夫大丈夫!びっくりするほどザコ敵だったし」

イエロー「なら良かった。そいじゃ帰るね、バイバーイ!」

グリーン「じゃあなー!あ、男、足止めありがとな!」

男「お、おう」
9 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 17:59:28.65 ID:0ofx2EjTO
翌日

レッド「最近敵の出現率がすごい」

ブルー「確かにだぜ」

グリーン「スーパーモードがあれば大丈夫っしょ」

ピンク「うん、これからは私もまともに戦えるからね!」

男「……」

イエロー「でもさ、敵はこんなに攻めてきてるのに」

イエロー「あたしらは今のままで良いのか……って話だよね、レッド?」

レッド「ああ」コクッ

レッド「……そろそろ、決断の時が来たんじゃないか?」
10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:01:22.28 ID:0ofx2EjTO
グリーン「お、攻めちゃう?」

レッド「敵が尽きるまで守り続けるか、ボスを倒して一気にけりをつけるか」

レッド「どっちがいい?」

男「敵の底が知れない今、無理に攻め込むのは危険だ。今は下手に動かず……」

グリーン「もち、後者で!!」

ブルー「ああ、この戦いは一刻も早く終わらせるべきだぜ!」

ピンク「私達のスーパーモードなら、ボスにだって負けないわ!」

イエロー「おー、皆やる気だねー……あたしもだけど」ニカッ

レッド「決まりだな」フッ

レッド「攻め込むぞ!!!!」
13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:16:27.73 ID:0ofx2EjTO
男「……仕方ないか」

ピンク「じゃあ、すぐにでも出発しなきゃ」

グリーン「思い立ったが吉じなんとやらってな!」

レッド「じゃ、攻め込むメンバーを発表するぞ」

レッド「俺、イエロー、ブルー、グリーン、ピンク……」

レッド「以上だ」

男「え、俺は?」

レッド「すまない、お前を守りながら戦えるような相手じゃないんだ」

グリーン「お前スーパーモード使えないからな!」ハハハ

男「……」
14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:20:19.28 ID:0ofx2EjTO
男「でも、『なんで俺だけスーパーモードに……』みたいなことからなんだかんだで覚醒するかもしれないし」

ブルー「しなかったら死ぬぜ」

男「……それにほら、俺ルービックキューブとか得意だから役に立てるかも……」

イエロー「男、あたしらをさ………信じてよ」

ピンク「男くんはさ、私たちの大好きなこの街を守って^^」

グリーン「そうそう、お前まで来ちまったら誰がこの街を守るんだ!」

男「……それなら、仕方ない……か?」

レッド「よし、行くぞ」

\おー!/
15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:25:06.63 ID:0ofx2EjTO
男「行ってしまった」

男「…………くそっ」

男「なんでだよ…………」

男「なんで俺だけ……なんで……」

男「なんでスーパーモードになれないんだー!!!!」

男「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

男「セイッ ハァッ」

男「シャキーン」

男「………」

男「はぁ」

男「なにやってんだろ、俺」
16 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:31:07.33 ID:0ofx2EjTO
男「そうだ」

男「こういうのはシチュエーションが大事なんだ」

男「例えば仲間のピンチみたいな」

男「敵の親玉の本拠地に行ったんだから、多分そろそろピンチなはず」

男「絶対そうだよ四天王最弱の奴とかにボコられてるよ」

男「よし、行ってみよう」

男「この街を守るのは警察とかの仕事だし」タタタッ
17 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:36:43.69 ID:0ofx2EjTO


敵「ククク、その程度か?」

超レッド「はぁ、はぁ……大丈夫か?皆」

超グリーン「ああ……しっかしやっべぇな、これ」

超イエロー「あたしらのスーパーモード、通用してないねこれ」

超ピンク「もう、ダメだぁ」

超ブルー「あいつ本当に強いぜ」


男(見に来たら想像以上にピンチだこれ……よし)


男「待て!」
18 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:41:15.44 ID:0ofx2EjTO
敵「ん?誰だ」


超ブルー「あれは…………男だぜ!!」

超グリーン「なんで来たんだよ……あのバカ」

超イエロー「男……ダメ、逃げ……」


敵「邪魔しやがって……お前から死ね!」

超レッド「男!!!」


男(怖い……でも、これは多分覚醒するパターンのやつだ)

男「俺の仲間を傷つける奴は……」



男「許さねぇ!!」
20 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:46:37.44 ID:0ofx2EjTO
バキィッ

敵「あひいいいいいいい!!」

ヒュー・・・

ドゴォン


敵「…………バカな……姿が……変わった?」ポタポタ

超グリーン「すげぇ……これが真の力か!」

超イエロー「うひゃー、やるじゃん」

超ピンク「仲間を守りたいという強い思いが、新たな力を生んだのね!」

超ブルー「さすがだぜ」





極レッド「大丈夫か、男」シュウウウ

男「ん、まあ、あの、ありがとう」
21 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:52:08.72 ID:0ofx2EjTO
敵「ここまでか……だが我は四天王の中でも最弱」

敵「ボスへの道は……遠い………ぞ」ガクッ




レッド「ふう」スッ

グリーン「やっぱすげーなレッドは!」

レッド「ああ……しかし今のモード、ハイパーモードは疲れるな」

ピンク「リーダーがいなかったら、私たち危なかったね」

イエロー「さっすがリーダーって感じだねぇ」

男「……」

男(思ってたんと違う)
23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 18:56:47.45 ID:0ofx2EjTO
ブルー「今日は一旦帰ろうぜ」

イエロー「なんかさ、意外と近かったね敵の本拠地」

グリーン「まさか日帰りで来れる距離だとはな!」

ピンク「じゃあ、スーパーモードになって超スピードで帰ろ!」

グリーン「そーだな、腹減ったし」

レッド「男、おぶってこうか?」

男「いや、良いよ。一人で帰れるし」

皆「じゃあ」

超皆「さよならー」ビュン

男「じゃあなー……」

男「……」


男「うぅ、えぐっ……くそう……」ポロポロ
24 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 19:01:05.44 ID:0ofx2EjTO
 そして

敵「ぐ……」バタッ

極ピンク「やった……やっと私もハイパーモードになれた!」

ピンク「ふう……皆!」スッ

イエロー「あんたならやれると思ってたよ」

グリーン「これで全い……あ、いや、ほぼ全員ハイパーモードになれるな」

ブルー「敵も強くなってきたし、もうハイパーモード無しじゃやっていけないぜ」

ピンク「うん、正直昨日までは引け目を感じてたけど、もう大丈夫!」

男「……」
26 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 19:05:23.05 ID:0ofx2EjTO
 さらに

敵「その程度か」

極グリーン「くっ……そぉ……」

極イエロー「ハイパーモードでもダメって、そりゃないわ」

極ブルー「……うぐぅ……だぜ」

極レッド「こんなところで……諦めて……」

ピカーン

凄レッド「たまるかああ!!」バキッ

敵「ぐわああ」バタッ


男「……」ホジホジ
27 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 19:10:00.35 ID:0ofx2EjTO
自宅

男「………」フー

男「……さて」

男「来るところまで来たって感じだな」

男「インフレに置いてかれたってレベルじゃねえぞこれ」

男「皆ハイパーモードになれて、レッドに至ってはなんか凄いモードになれるというのに」

男「スーパーモードにすらなれない俺って一体」

男「つーかなんだよスーパーモードとかハイパーモードとか、なんであんな簡単に強くなれるんだよ」

男「必死で特訓とかしてるのがアホらしくなってくるわ」

男「………もういいや」

男「辞めよう、このチーム」
28 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 19:16:13.54 ID:0ofx2EjTO
本部

レッド「このチームを……辞める!?」

レッド「なんで……男!!俺達ずっと仲間なんじゃなかったのか!?」

男「……気付いてるだろ、俺だけなんか悪意を感じるくらい弱いんだ」

イエロー「やっぱハイパーモードになれないの気にしちゃってる?」

男「それどころかスーパーモードにもなれないんだよ」

グリーン「あーでもお前、ルービックキューブ上手いじゃん!」

男「バカにしてんのか」

ブルー「かける言葉も見つからないぜ」
30 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 19:22:16.93 ID:0ofx2EjTO
ピンク「そんな……嫌だよ、男くん!辞めないで!」

男「えっ」

ピンク「男くんが辞めちゃったら私……私……」

男「……どうせ、『自分が一番弱いみたいな感じになるから嫌』とかそんなんだろ」

ピンク「うん、まあ」

男「せめて否定してくれよ……」

レッド「男、どうしても抜けるというのなら俺を倒してから」

男「ごめんな、お前倒せるくらい強かったら抜けたいなんて思わねーから。もういい。帰る」スタスタ

イエロー「男……」

ブルー「そっとしといてやろうぜ」
34 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 19:26:43.61 ID:0ofx2EjTO
男「このタイミングでぬるぽ……っと」カタカタ

男「VIPなんて何年ぶりだろうなー。うん、やっぱ家でVIPやってる方が気楽で良いわ」

トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!

男「メール……」ピッ

『敵の反応有り。至急集合せよ。場所は……』

男「……辞めるっつったのに」パタン


男「お前の父親はバスコダガマか……っと」カタカタ

男「おっ!……ちっ腹筋スレかよ」カチッ

トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!!

男「………」ピッ

『敵撃退完了!』

男「……」パタン

男「……」カタカタ

男「……」ポリポリ
35 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 19:31:14.90 ID:0ofx2EjTO



男「お前先週も同じスレ立ててただろ……っと」カタカタ

トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!

男「………お、なんだこれ、大喜利スレ?……よし」

男「うんこを踏んでしまったから……っと」カタカタ

男「ふふ……」

男「あ?なんでランク外なんだよ面白いだろうがカス」

トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!

男「携帯うるせーよさっきからお前が死ね」ポイッ
36 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 19:35:22.95 ID:0ofx2EjTO


男「完全にVIP飽きた」

男「思えば何十日もずーっとVIPやってたからなー」フヒヒ

男「そういやマナーモードにしてから携帯見てねーな……お、あった」

男「あー充電器さしっぱなしだわ……もったいない」カチャッ

男「さーてVIPVIP……」カタカタ

男「………」チラッ

男「……」パカッ

男「え」

『敵の反応有り。至急集合せよ。場所は……』
『敵撃退完了!』
『敵の反応有り。至急集合せよ。場所は……』
『敵撃退完了!』
    ・
    ・
    ・
『敵の反応有り。至急集合せよ。場所は……』


男「どんだけメール来てんだよ……辞めたのに」
38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 19:37:50.02 ID:0ofx2EjTO
ちょい飯
誰か見てたら少しで良いので保守頼みます
47 : 保守ありがとうございます 2012/09/16(日) 19:59:57.51 ID:0ofx2EjTO
男「あれ?」

男「この最後のメール、昨日のじゃん」

男「………」

男「まだ、倒して、ない……?」

男「……」ピッポッパ

男「…………」

男「………電話……繋がらない」

男「…………でも 俺には、もう」

男「関係……な、い………」

男「……」
49 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:03:09.96 ID:0ofx2EjTO
敵「これより、こいつらの公開処刑を始める!」

\ワーワー/ \いいぞいいぞー/ \好きだぜボスー/


最強無敵レッド「流石は親玉……だな」

超絶無双グリーン「こうもあっさりやられて、かてぇロープで縛られてこの通り、か」ハハッ

完全無欠ブルー「マックスモードでもダメとは想定外だぜ」

絶対神格イエロー「やっぱ死ぬのかなー……あたし死にたくないんだけどなー」

凄ピンク「……ごめんね、皆……私、足手まといで……」グスッ
52 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:07:57.58 ID:0ofx2EjTO
超絶無双グリーン「あーあ、こんな時、男がいればなー」

凄ピンク「そうね……男くんがいたら私の足手まとい感も薄れて……」グスッ

超絶無双グリーン「んー……そうじゃなくって、さ」

凄ピンク「?」

超絶無双グリーン「あいつ、なーんかやりそうな雰囲気あるんだよなー」

超絶無双グリーン「この状況もなんとかしてくれるような……」

最強無敵レッド「……」

超絶無双グリーン「ま……雰囲気だけだけど、な」ハハハ

完全無欠ブルー「ふっ…………でも、分かるぜ」

超絶無双グリーン「お、マジで?」
53 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:11:52.41 ID:0ofx2EjTO
完全無欠ブルー「あいつには何か秘められた力があるぜ」

完全無欠ブルー「少なくともそう思わせるだけの何かはある……はずだぜ」

凄ピンク「いやいやあいつ辞めたじゃん。弱いから辞めたんじゃん」

絶対神格イエロー「確かにスーパーモードにすらなれないし、ノーマルモードでもあたしらの中で一番弱いけど」

絶対神格イエロー「一緒にいると……安心できるんだよねー」

絶対神格イエロー「ねぇレッド、あいつ、まだあたしらの仲間でしょ?」

最強無敵レッド「……当たり前だ」

最強無敵レッド「抜けるなんて俺は許可してないからな」

最強無敵レッド「早く来い、男」

最強無敵レッド「集合命令は、とっくに下したぞ!!」
57 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:15:56.44 ID:0ofx2EjTO
敵「死に間際くらい静かにできぬものか……」

敵「やれ」クイッ

\ウオオオオオオオ/









       「やめろおおおおおおおおおおおっ!!!!!!」

59 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:18:14.11 ID:0ofx2EjTO
凄ピンク「あっ」
絶対神格イエロー「おー」
完全無欠ブルー「やっと来たぜ」
超絶無双グリーン「っへへ……」
最強無敵レッド「ふ……遅いぞ」





最強無敵レッド「男……!!」





男「……来てしまった」
61 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:19:41.71 ID:0ofx2EjTO
敵「貴様……誰だ?」

男(生きてるだけマシだが、やばい状況だなこれは)

男(あーそういや、レッドがハイパーモードになった時も皆ピンチだったな)

男(あの時はスーパーモードになれないのが悔しくて)

男(ここでこう言えば覚醒しそう、みたいなことばかり考えてたな)

敵「なぁ誰だって」

男(皆がピンチなのに、自分のことしか考えてなかった)

男(結果、レッドが覚醒して皆助かったのに、素直に喜べなかった)


男(本当に弱いのは………俺の心だったんだ)
63 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:23:36.03 ID:0ofx2EjTO
男「ずっと家にいて、何か足りないなって思ってたんだ」

男「今、分かったよ。俺、やっぱりお前らと一緒にいたい」

敵「分かったお前こいつらの仲間だな」

男「どれだけ弱くても、スーパーモードになれなくても、関係ない」

男「この気持ちに……嘘は無い」

最強無敵リーダー「ああ」コクッ
絶対神格イエロー「うんうん」ニッ

敵「ふはははは!だからなんだというのだ!」

敵「お前が私を倒さぬ限り、お前の仲間は死ぬ」

敵「今はちょっと中断しているが、お前と一緒にまとめて死刑してくれるわ」

敵「自分が弱いと認めていながら、こいつらを軽くあしらった私に挑むのは無謀とは思わんのか!」

男「ああ、確かに無謀だよ。それがどうした!」
65 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:27:26.37 ID:0ofx2EjTO
敵「それがどうしたって……え?」

男「どう考えても俺はお前に勝てないよ」

敵「だよな」フフフ

男「でも……」ダッ

男「あいつらのロープを解くくらいなら!」ダダダッ

敵「フン!」バキィ

男「うっ」ドサッ

敵「……それを私がさせると思うか」

男「……ぬああ!」ダッ

敵「ハァッ!」ドガゴッ

男「痛っ……!」ズゴォ
68 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:32:15.52 ID:0ofx2EjTO
敵「ふふふ、まだ小指一本しか使ってないぞ。いい加減諦め」

男「……まだまだぁ!」

敵「……」ガシッ

男「腕掴まれた」

敵「……ここまで愚かな人間は初めて見た」

敵「やっぱ今死ね」ビュン

男「……ッ!」


男(心臓……これは…………避けらんねぇ……)

男(ああ、俺死ぬのか)

男(もっとなんか作戦とか考えてから来るべきだった)

男(結局やっぱりなんにもできなかったなぁ)

男(回りの景色が……敵の攻撃が……すげえゆっくりに見える)

男(常時これなら最強なんだけどなぁ)
71 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:37:50.26 ID:0ofx2EjTO
男(走馬灯が見える)

男(ああ、レッドやイエローとはここで出会ったんだっけ)

男(………そうそう、ブルーは最初敵だったんだ)

男(はは、グリーンこんな真面目なキャラだったっけ……)

男(………ああ、うん、ああ……)




男(あいつらとの思い出……ばっかりだ……)


男(そうだ……まだ、死ねない)



男(生きて、あいつらに………謝らないと………)


ピカーーーーーーン
74 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:42:08.30 ID:0ofx2EjTO
カキーーーーン!


グリーン「男ーーー!!!!!」

ピンク「あれ、効果音おかしくない?グサッじゃなくカキーンてウケる」

イエロー「ありゃ、ちょいよく見て!」

ブルー「あれは……男……いや誰だぜ」

レッド「男……なの……か……?」





漢「………効かねぇ」シュウウウウ
81 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:45:03.87 ID:0ofx2EjTO
敵「バカな!私は全力で心臓を貫かんとした!なのに……」

敵「何故一度変身しただけの雑魚の胸板に阻まれる!!」

漢「ふん」ビュン

敵「え」ドゴォ



チュドォォォォォォン



イエロー「……なんじゃありゃあ」ポカーン

ピンク「筋骨隆々で……血管浮き出てて……肌は紫色……気持ち悪っ……」

グリーン「でも、何モードかは知らねぇがあれは確かに男で……そして」

ブルー「ああ……強いぜ」

レッド「やるじゃないか………男!」
85 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:49:11.47 ID:0ofx2EjTO
漢「俺……強くなれたんだな」

敵「ぐぬぬ……」

漢「敵の親玉を倒せるほど……」タンッ

漢「強くなれたんだ!!!」キュイイイイイイン

敵「あっ……ちょっやめ」

漢「『口からビーム(デストロイステーション)』!!!!」

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ


敵「バカな……世界征服という……私の………夢が………」

敵「チックショオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」



ドガアアアアアアアアアアアアアン
88 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:54:20.70 ID:0ofx2EjTO



漢「皆……今助ける」シュババババッ

ピンク「やった!男くんらしき生物の気持ち悪い爪で縄が解けた!」

グリーン「男!やったな!」

漢「ああ」

ブルー「これで敵の組織は壊滅だぜ。戦いは……終わったぜ」

漢「………皆……今まで、本当にすまなかった」

レッド「全く、無断欠勤が過ぎるぞ」

イエロー「まーまー、これでチャラってことで」

レッド「……だな」ニッ

漢「ありがとう……」パアァ
90 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 20:59:23.76 ID:0ofx2EjTO
イエロー「じゃあさ、これからはもう戦わなくていいことだし、そのモード、解こ?」

ピンク「うん、キモい」

漢「ああ………」

漢「ん?あれ?」

グリーン「お、どうした?」

漢「いや、あのさ、俺たちこれからもずっと仲間……だよな?」

イエロー「あったりまえじゃん!」

レッド「チームは解散になるが……俺達の絆は決して消えたりなんかしない」

漢「……」




漢「…………」
95 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/16(日) 21:03:49.73 ID:0ofx2EjTO
——————その後、敵と言える存在は完全にいなくなり、世界に平和が訪れた

レッド、イエロー、ブルー、グリーンは、仕事仲間としてではなく、友達として楽しく過ごしている

こんな毎日が送れるようになったのも男のお陰だ

しかしそんな男は今家に引きこもり、アニメやネット以外に特に趣味も無くダラダラと生きている

レッド達とも徐々に疎遠になり、メールアドレスを知っているだけ、といった関係になってしまった

だが、仕方の無いことだ

これは皆に迷惑をかけまいと、男が自ら進んで選んだ道なのだから——————




漢「俺だけノーマルモードになれない」


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